LGエレクトロニクス・ジャパンは1月27日、携帯電話の販売実績や日本における事業戦略などの説明会を開催した。
広報を担当する金東健氏は、NTTドコモから12月26日に販売を開始した「L-01A」は予想を上回る売り上げだとアピールする。
国内での販売台数は非公開としているが、LG Electoronicsの端末は114カ国で販売しており、2008年は全世界で1億台を達成。日本全体の総出荷台数の約2.5倍を売り上げており、国内トップシェアメーカーの約10倍を誇るという。
グローバルに端末を提供する企業の中で各国から支持されるのは、マーケットごとに仕様を変更して使いやすくしていることが理由だと分析する。
たとえば、L-01Aのベースモデルとなる端末は、海外では「Secret」の名で販売されている。Secretの基本モデルはタッチ式のテンキーで、大画面のタッチパネル端末として人気を博しているという。日本では、メールを多用する日本人の使い方に合わせてボタン式のテンキーを付けたほか、デコメール絵文字をプリインストールした。
タッチパネルも、端末のコンセプトや販売する国のマーケットによって静電式と感圧式を臨機応変に使い分ける工夫をしており、そのまま持ってくるのではなくカスタムメイドすること。また、韓国本社に150名が在籍するデザイン工房をつくり、デザインに重点を置いていること、機能も何でも詰め込むのではなく、そのときに必要なものしか入れないこと、それがLG Electronicsの企業理念だとアピールした。
一方で、日本の仕様に合わせることで、逆にグローバルでの特徴がアピールできなくなることもあるという。Secretは耐久性の高い強化ガラストップを採用しており、海外では“画面に傷が付かない端末”として販売しているという。しかし、日本においてはキャリアの端末仕様により強化ガラスの上に薄い保護フィルムを貼らなければならず、「傷がつかないとは言えない」と複雑な事情を明かす。
世界の携帯電話市場の中でも、独特な市場として知られる日本だが、それでもLG Electronicsは日本での展開にこだわっていくという。
その理由として金氏は「日本で販売する端末は、世界で売っている端末の中でも単価の高い収益性があるモデル。2012年までにグローバルトップのシェアを目標としており、世界で2番目に大きな市場で成功しないとならない。日本で認めてもらうことは大事なポイント」と語る。また、「日本の端末メーカーとシェアを争って体力を使うのではなく、端末の提供によってNTTドコモと一緒にパイを広げ、我々もチャンスを広げていきたい」と今後の展開を語った。
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