IBMが米国時間1月21日から、北米地区のオフィスを対象に人員削減を進めていることが、オンラインの複数の報道から明らかになった。
IBMは、まだ人員削減に関する正式な発表は行っていない。しかし、同社のCorporate Media Relations担当ディレクターであるDoug Shelton氏は24日にCNET Newsに対し、1月21日に一部の従業員に解雇通告を行ったことを認めた。同社は、すでに解雇した従業員数や人員削減を行ったオフィスや部門については明らかにしなかった。
IBMの人員削減の詳細に関する憶測が、インターネットで広がっている。全米通信労働組合(CWA)の関連組織で、IBM内で労働組合の編成を目指しているAlliance@IBMによると、これまでにIBMのソフトウェア、販売、流通部門で2800人以上の従業員がレイオフされたという。Alliance@IBMのウェブサイトに掲載された複数のコメントから、カナダのトロントでも人員削減が行われたことが示唆されている。ITWorld Canadaによると、IBM Canadaの広報担当者は23日、IBMは人員削減を進めており、その一部はカナダのオフィスで実施されていることを認めた。
米国オフィスでも今後、レイオフが実施されるのか(あるいは、すでに実施されたのか)については明らかにされていない。Alliance@IBMの関係者がPoughkeepsie Journalに語ったところによると、同団体は、IBMが先週にもニューヨーク州のポキプシーとイーストフィッシュキルおよびバーモント州バーリントンで人員削減を行うと見ていたという。IBMのShelton氏は、今後の人員削減計画についてのコメントを避けた。
IBMは20日に好決算を発表し、米国金融市場を喜ばせたばかりだ。IBMは同日、第4四半期の利益は前年同期比12%増でアナリスト予想を上回ったと発表し、さらに2009年についても明るい見通しを示した。
これまでに人員削減を実施した他の多くの企業は、人員削減の理由として不況を挙げたが、IBMのShelton氏の主張は異なる。「手掛けているビジネスの性質上、われわれは従業員のスキルやリソースを常に評価しなければならない。それにより、顧客の現在および将来のニーズを満たせる柔軟性がIBMに備わる。このような人材管理により、われわれの競争力を維持しつつ、日々変化する顧客のニーズへの適応が可能になる」(Shelton氏)また同氏によると、IBMは従業員が社内で他のポストを見つけられるよう支援していくという。
CNET Newsの姉妹サイトであるZDNet Asiaは1月に入ってから、IBMはアジア太平洋地域でも従業員2600人の削減を計画していると報じた。
IBMの公式サイトによると、現在同社が全世界で抱える従業員数はおよそ38万7000人だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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