Microsoftのサーバ、ツール部門は、すぐには思い出せないほど長期に渡り、同社の花形部門だった。Microsoftは今でもWindowsやOfficeで莫大な売り上げ、利益を上げているが、サーバ事業は同社が手掛ける大規模ビジネスの中でも最も急成長を遂げてきた。
こうした状況は今後も続くかもしれない。しかし、MicrosoftのServer and Tools Business担当シニアバイスプレジデントであるBob Muglia氏は、米国時間12月9日に行われたインタビューの中で、同社のサーバ事業にも世界的な景気後退の影響が確実に及んでいると語った。
Muglia氏は先ごろ下方修正されたサーバ業界の今後の見通しに触れ、「サーバ事業の成長率は恐らく、1〜2%程度でほぼ横ばいだろう」と述べ、さらに「IT予算は逼迫している。ITが今後大幅に収縮していくわけではないが、間違いなく大幅に鈍化している」と付け加えた。
Muglia氏によると、MicrosoftのServer and Tools Businessは、2009年6月までの現会計年度中に従業員の増員を図る予定だという。しかし、同社はすでに前倒しで採用を行っており、増加分の大半は7-9月期に採用した分だという。
Muglia氏は、「厳しい経済状況の影響がMicrosoftにも及んでいることに疑いの余地はない」とし、「Microsoftの成長の速度を落とした」と付け加えた。
Muglia氏によると、同事業部ではまだ150人の欠員があるが、一時は同事業部の欠員が900人を超えていたという。
Muglia氏によると、Microsoft全体およびServer and Tools Businessは、何を優先すべきかを見極めてきたという。そして同社が廃止を決めた製品の一例として、有料ウイルス対策ソフト「Windows Live OneCare」を挙げた。Microsoftは、Live OneCareの代わりに、Live OneCareに比べ機能が大きく限定された(その分開発コストもかからない)無料サービス(現在の開発コード名は「Morro」)の提供を決めたという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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