米国半導体工業会(SIA)は米国時間12月1日、10月の世界市場での半導体売り上げが、メモリ製品の急激な販売落ち込みによって前年同月比で2.4%下落したと発表した。
SIAは11月19日にも、従来ならマイクロエレクトロニクス業界にとって売り上げが伸びる第4四半期について、第3四半期に比べて5.9%下落するとの予想を発表しており、今回の発表はそれに続くものだ。
12月1日の発表によると、10月の世界市場での半導体売り上げは224億7千万ドルで、前年同月の230億3千万ドルと比べて2.4%減少したという。また、前月である2008年9月の229億6千万ドルと比べても2.1%の減少となっている。
とくに、フラッシュなどのメモリ製品が大きな打撃を受けており、これが他の半導体部門の足を引っ張っている。メモリを除くと、業界全体の売り上げは前年同月比では3.8%の増加だが、前月比では1.4%の減少だとSIAは報告している。
デジタルカメラ、デジタルミュージックプレーヤー、フラッシュメモリドライブなどに使われるNANDフラッシュメモリは、前年同月比でおよそ41%下落している。DRAMメモリは14%の下落だった。
Micron Technologyや韓国のHynix Semiconductorといったメモリ製造業者は、売り上げの落ち込みに直面して苦戦している。Micronは10月、アイダホ州ボイシにあるIntelとのジョイントベンチャーにおけるNANDフラッシュメモリの生産中止を発表するとともに、全社員の15%にあたる人員削減計画を明らかにした。一方、Hynixは、同社株式の36%を売却しようとしている。
「9月にはっきり現れた世界市場での半導体売り上げの減速は、10月も続いている。世界的な金融不安は、2009年に入ってからも引き続き半導体の需要に影響を及ぼすと予想される」と、SIAのプレジデント、George Scalise氏は声明の中で述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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