今後成長が期待できるモバイルコンテンツについては、意見が分かれた。まず水野氏は、着せ替えコンテンツが伸びると見る。
「今まで着せ替えコンテンツを制作するには、かなりのコストがかかっていた。昨年はドコモ、au合計で100機種に対応するコンテンツを作るのに100万円程度かかっていたが、今ではツールの改善などにより20〜30万円でできるようになった。来年は開発スピードが速くなって今までなかったようなものが登場したり、企業のプロモーションで使われたりするようになるのではないか」(水野氏)
一方、エフルートの佐藤氏は、着うたフルが伸びると見る。同社は着うた検索サービスを提供しており、ドコモにもミュージック検索のエンジンを提供している。「勝手サイトの整理統合で、ユーザーがきちんとコンテンツを買うようになるのではないか。また、キャリアがコンテンツ検索を整備することで、ユーザーが欲しいコンテンツを得られるようになる」(佐藤氏)というのがその理由だ。
魔法のiらんどの草野氏は、電子コミックとゲームの市場に注目している。「すでに伸びている市場だが、誰でも親しめるコンテンツなのでポテンシャルが大きい。一般のコミックが手軽に入手できるデバイスとして、携帯電話が力を発揮する。ARPU(1人あたりの月間利用額)がまだまだ伸びるだろう」(草野氏)
モバイルソーシャルネットワーキングサービス(SNS)についても、注目が集まっている。佐藤氏は「アバターの次に、ゲームが収益につながることが見えてきた。SNSがプラットフォーム化して、そこに新作ゲームを投入したり、コンシェルジュサービスを提供したりすれば、まだまだ市場は伸びていく」と今後の市場拡大に期待を寄せた。
モバイル広告市場については、端末IDをコンテンツプロバイダーが利用できるようになったことで、新たなビジネスチャンスが生まれると佐藤氏は話す。「端末IDを使って、ユーザー動向に合わせた広告を表示するという仕組みを各社が開発している。この真価が発揮されるのはバナー広告だろう」(佐藤氏)
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