大手ソフトウェア企業SAPは現地時間10月6日、第3四半期の売り上げが金融アナリストたちの予想を下回りそうだと、警告を発した。発表を受け、同社の株価は日中17.6%の大幅下落を記録した。
同社の発表によると、第3四半期の財務実績は現在集計中だが、ソフトウェアおよびソフトウェア関連サービスの売り上げは前年同期比13〜14%増の19.7億〜19.8億ユーロ(26.6億〜26.8億ドル)と見込まれる。
しかし、Thomson Financialによると金融アナリストたちは、28.63億ユーロ(38.7億ドル)の売り上げを予想していた。
これについて、SAPの共同最高経営責任者(co-CEO)Henning Kagermann氏は声明で次のように説明した。
「ここ数週間の市場の変化は劇的であり、多くの企業が不安を抱いている。そのため、当社の事業活動も今四半期末に突発的かつ予期せぬ停滞に陥った」
「第3四半期を通じて目標の達成をきわめて楽観していたが、遺憾ながら当社も9月後半に市場に広がった経済的財務的危機の影響と無縁ではなく、目標を下回ることとなった」
一方、明るい材料として、売り上げは伸び悩んだものの、事業運営上のビジネスファンダメンタルズは無傷だと指摘した。
「ソフトウェアおよびソフトウェア関連サービスの売り上げは2桁で拡大しており、市場占有率はさらに上がっただろう」
にもかかわらず投資家は同社株を見放し、株価は6日、一時17.6%安の37.60ドルまで急落した。
一方、同社最大のライバルOracleの株も下落した。SAPが見舞われている状況は同社固有の問題ではなく、業界に共通すると投資家が見たからだ。
Oracleの株は、10月3日の終値に比べ、一時17.25ドルに下落した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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