米中間のネット容量拡大に不可欠な海底光ファイバケーブルが米国時間9月29日に完成したことが、複数の報道で明らかになった。
Dow Jonesニュースサービスによると、世界の最大手電話会社6社が、米国、中国、韓国、台湾を結ぶ全長1万8000kmの光海底ケーブル「Trans-Pacific Express(TPE)」の建設を完了したという。
この高速ケーブルの完成により、同地域のネット容量は大幅に増加する。現在、米中間のネット接続は、低容量のケーブルで賄われている。米中間の大半のウェブトラフィックは、香港か日本を経由しており、しばしば伝送遅延の原因になっている。
総工費およそ5億ドルの同プロジェクトが促進されるきっかけとなったのは、2006年12月に台湾沖で発生した地震だ。この地震で一部の海底データケーブルが切断され、アジアの広い範囲で通信が途絶する事態に陥った。そこで、世界の大手電話会社6社は、同地域の通信インフラをさらに充実させるために何らかの策を講じる必要があるとの結論に至った。
このプロジェクトで、米大手電話会社Verizon Communicationsは、中国の電話会社3社、China Telecom、China Netcom Group、China Unicomと、韓国の電話会社KT、台湾のChunghwa Telecomと連携した。KTによると、プロジェクトの費用は6社が平等に負担したという。
その後、AT&Tと日本のNTTコミュニケーションズも加わった。両社は、同プロジェクトにさらに投資し、ケーブルを日本まで伸ばす計画だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス