富士通総研は9月18日、パソコンのインターネットを使ったショッピングの現状を調査した「インターネットショッピング2008」を発表した。ネットショッピング市場は安定成長を続けている状態であるが、その中心はモールに移行しつつあり、モール以外のネットショップは新規顧客を中心にリピーターを獲得することが重要課題になっているという。
調査結果によると、この1年間にパソコン経由でインターネットショッピングをした人の1回あたりの平均利用金額は9051円で、2007年までとほとんど変化がなかった。ただ、平均利用回数が2007年の11.6回から13.7回へと若干増えたため、平均合計金額は12万4212円とやや高めの数値になっている。
また、前回の調査でもすでに観測された、ネットショッピングに対するメリット、デメリット意識の希薄化は今回さらに進み、化粧品やサプリメント、食品など日常的な商品カテゴリーでは同一商品のリピート購入率が5割前後となるなど、比較することなくネットショッピングやそのネットショップで購入するケースが多いことがうかがえた。
直近1回で利用したネットショップのタイプにおけるモールのシェアは、前回の46.7%から51.8%にまで拡大した。同時に、併用しているモバイルショッピングにおけるモールのシェアも同様に半数にのぼった。なお、マーケットプレイスを持つAmazon.co.jpをネット単独店ではなくモール扱いとすると、モールのシェアは6割を超える。新規で利用したネットショップのタイプを見ると、7割はモールが占めていた。
ネットショップで実施されている販促策に対する利用者の意識を見ると、必ず、もしくはできるだけポイントを貯めているネットショップで購入したいと答えた人が63.1%にのぼり、購入回数や購入金額が多い利用者ほどその意識は強いという結果となった。また、ネットショップに表示されるショッピング支援情報のうち、購入者による商品レビューを4人に3人が参考にしているという結果も出ている。
携帯電話を使ったモバイルショッピングについては、29.6%が利用していた。年間利用回数は「1〜3回」が53.5%と半数を超えたものの、7回以上というユーザーも21.1%おり、平均回数は6.9回となった。平均合計金額は2万319円、1回あたりの平均利用金額は3277円となっている。携帯電話で購入した理由については、「衝動買い」(18.5%)、「出先購入」(15.1%)といった回答がパソコンインターネットよりも多かった。
富士通総研によるインターネットショッピング調査は2001年9月、2004年2月、2006年3月、2007年4月に続き、今回で5回目。電子メールを使ったマーケティングサービス「iMiネット」のパネルを利用し、1年間にネットショッピングを利用した人を対象として、ウェブサイト上で4月25日から4月30日にかけて調査し、1600件の回答を得た。
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