ハイブリッド車からエアコンまで、あらゆるもののエネルギー効率を高める鍵は、より高性能なチップなのだと、Texas Instruments(TI)は述べる。
TIは米国時間9月8日、マイクロコントローラの新シリーズ「Piccolo」のリリース計画を発表した。同社によれば、このPiccoloによって、バッテリ駆動車、太陽電池パネルの「マイクロインバータ」、LEDライト、家電製品などさまざまな製品で、これまでより高度な電力工学を活用できるようになるという。
一般に、エネルギー効率を高めることが、環境汚染を減らす最も費用効率の高い方法だと考えられている。そのため、専門的な電力工学の活用は、使用エネルギーを節約する手段の1つとなるのだ。
たとえば、高機能のマイクロコントローラを利用すれば、エアコンや冷蔵庫のファンを常にフル回転させるのではなく、低速に設定できるようになる。エアコンのファンの速度を可変にすれば、エネルギー効率を30%高めることができるとTIは説明する。
これに対して、電化製品のモーターや電力供給を制御する組み込みチップの多くは、それほど微妙な調整を行うわけではなく、電源を入れるか切るかのどちらかでしかない。メーカーがこうしたチップを利用するのは、それが一番安いからだ。
しかしTIによれば、チップを小型化してコストを下げたことで、これまでと異なるさまざまな用途に対応できるようになるという。この32ビットマイクロコントローラの価格は、大量購入の場合で1チップあたり2ドルからとなる。
TIのマーケティングマネージャーであるKeith Ogboenyiya氏は、2009年の後半には、直流電流を家庭用の電気に変換するマイクロインバータを搭載した、よりエネルギー効率の高い家電製品や太陽光パネルでこのチップを利用できるようになると語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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