Dellは、すでに以前から予告していた通り、中国やインドなどの新興PC市場向けのPC製品群を、新たに米国時間8月27日に公開した。
「Vostro」ブランドとして、2モデルのノートPCと2モデルのデスクトップPCから成る、計4モデルが新しく発表されている。ノートPCは475ドルから、デスクトップPCは440ドルからの価格設定になっており、アフリカ、南米、アジア、欧州の20カ国以上で販売される予定である。
ノートPCは、14.1インチおよび15.6インチのモデルが用意され、IntelのCeleronまたはCore2 Duoプロセッサを搭載して、OSにはUbuntu LinuxまたはWindows Vistaが採用されている。デスクトップPCには、IntelのAtom、Celeron、Pentiumプロセッサを搭載するモデルが用意され、OSにはUbuntuまたはVistaが採用される。
Dellは、今後数カ月以内に、こうした新興市場へ向けて、Vostroブランドで、さらなる新製品の投入を計画していることも明らかにした。
2007年に中国とインドでも小売販売店網を確立したDellは、最高経営責任者(CEO)のMichael Dell氏が、米国内のPC市場での成長は「順調である」ものの、アジア市場のほうが、もっと高い成長率を示すだろうと、3月に語っており、今回の発表でも、これまでの約束通り、世界で急成長を遂げている2カ国のPC市場へと、Dellが進出を強化し始めていることが示唆されている。
Dellは、大半の事業を米国内で展開する戦略を、長く採用してきたものの、米国外の事業からの売り上げが、前四半期には、初めて総売上高の50%以上を占めるに至った。
とはいえ、このように海外での売り上げを大幅に伸ばそうとしているのは、Dellだけではない。Dellの主要な競合相手となるHewlett-Packard(HP)も、中国市場を重視する事業展開を進めており、中国が、PCのビッグメーカーであるLenovoのホームグラウンドとなっていることは言うまでもない。
Dellは、28日に第2四半期の決算発表を予定しており、アジアへの小売販売店進出の成果を見極めることができるだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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