愛書家のためのソーシャルネットワーキングサイト(SNS)であるShelfariは米国時間8月25日夜、Amazon.comが同SNSを買収することをユーザーに向けたブログ記事で発表した。現時点で買収条件は公表されていない。
買収を発表したブログの中で、Shelfariはその心境を春の日の情景に例えた。
雨がやみ、鳥たちがさえずる中、最高のニュースが飛び込んできた。われわれは、Amazon.comに買収される。
われわれには、この先にいくつか大きな計画があった。リソースが増えることと、人々が訪れアイデアを共有するプラットフォームの構築におけるAmazonの専門知識が得られることにより、将来はたくさんの新しい機会が生まれ、みんなに恩恵をもたらすだろう。
Seattle Post-Intelligencerによると、Amazonは2007年に、シアトルに拠点を置くSNSのShelfariを資金面で援助して、同社の一部をすでに所有していたという。Shelfariでは、ユーザーが仮想書棚を作って、蔵書リストを友人と共有できる。
Amazonは、この発表の約3週間前にあたる8月1日に、絶版本などを専門的に販売するAbeBooksの買収を発表した。Seattle Post-Intelligencerによると、AbeBooksは、Shelfariの主要なライバルであるLibraryThingの株式を所有しているという。
LibraryThingを創設したTim Spalding氏は、Shelfariが複数のブログに対し自社サービスを好意的に評価するコメントを使って、非倫理的なスパム行為に手を染めたとして、同社を厳しく非難したことがある。その後Shelfariはこの件について謝罪した、とSeattle Post-Intelligencerは伝えている。
Spalding氏は、あるブログの投稿で、「Shelfariから金銭を受け取っていることも明かさずに、自分がどれほどShelfariを『愛している』かをくどくどと述べるのは(中略)、不快な行為だ」と書き、そうした例を50件以上見かけたと述べたと、Seattle Post-Intelligencerは報じている。
AbeBooksが保有するLibraryThing株の扱いについて、Amazonがどのような計画を立てているのかは不明だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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