ただ、ベンチャーリパブリック株が手放しで評価されているわけではない。開示している2008年12月期業績計画は連結売上高こそ前期比25%増の15億6800万円だが、経常利益は同5%増の2億2400万円と、利益成長が鈍る見通しとなっている。成長性が重視される新規上場案件としては物足りない数字だ。
もう1つは同社の沿革。2001年設立の若い会社であるが、成長の源泉はM&A(企業の合併・買収)。設立してすぐ、Travel.co.jpを子会社化しているほか、後にconeco.netや小判を運営するベスタグも取得。業績を2006年12月期から急拡大し、今回の株式公開にこぎつけている。株式市場はM&Aを活用して急成長した企業を敬遠する傾向があり、懸念材料の1つと見る向きもある。
また、ロックアップ条項のないベンチャーキャピタル保有株も多いため、需給面を懸念する声もある。
株式市場は久々のネット系新規上場銘柄を歓迎。初値は公開価格を上回ることが確実視されている。ただ、これまでの新規上場銘柄は人気が継続しない案件が多いこともあり、上場後にはリスクも意識されそうだ。
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