InterActiveCorp(IAC)の立役者であるBarry Diller氏は、「Ticketmaster」「LendingTree」「HSN」などのブランドを切り離そうとしているかもしれないが、それでもやはりこれらのブランドで広告を販売したがっている。
IACは米国時間6月23日、同社のすべてのブランドの目録を取り扱う広告ネットワーク「Audience Cubes」を開始することを発表した。これには「Evite」や「Citysearch」などのブランドだけでなく、Diller氏と経営陣が別個の株式公開企業に分割しようとしているブランドも含まれる。
IAC Advertising SolutionsプレジデントであるRich Stalzer氏はAdvertisingAgeに対し、同社が分離独立させる会社について「わたしたちは兄弟姉妹ではなく、いとこだったのだろう」と述べた。また、AdvertisingAgeは、現在IACの広告目録に占める自社の割合はごくわずかで、残りの大半が外部委託であると報じた。
IACの新しい広告戦略は、若者(18〜34歳)、男性、女性、「富裕層」、保護者、ショッピングが好きな人、よく旅行をする人、住宅所有者、スポーツファンという9つの「キューブ」に属する消費者をターゲットにすることに焦点を合わせている。キューブは今後も増える予定だ。しかし、IACにとって特に優先されるのは、「富裕層」というニッチだ。これらの消費者はより多額の金を使う見込みがあり、クリックスルー率をかなり上げる可能性がある。
今回だけは、IACのまとまりのない数々のリテール、メディアブランドが戦略の推進に役立ちそうだ。
というのも、IACには、同社が所有するさまざまな資産および分割しようとしている資産を活用してウェブの利用者を「富裕層」(あるいは他のキューブでもいいのだが)として識別する方法が数多くあるからだ。
Stalzer氏はプレスリリースの中で、「IACは、さまざまな種類のデータを確認できるという点において、優位な立場にいる」と説明している。「ユーザーが提供する個人情報、オンラインショッピング、コンサートやデートなど、さまざまなIACのサイトから推測されるオフラインでの活動などによって、より正確にユーザーを特定の消費者層として識別できる」(Stalzer氏)
たとえば、IACのGifts.comで高額の買い物をする人、Citysearchで繰り返しJean-GoergesやNobuなどの高級レストランを照会する人は、高所得者の「キューブ」に分類できる。
そして、ヨット愛好家として有名なDiller氏は、普通の最高経営責任者(CEO)よりもずっと深く高級ブランド市場と結びついている。というのも、彼はファッション界の伝説的デザイナーであるDiane von Furstenberg氏と結婚しているからだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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