セキュリティ対策は自社運用からアウトソースへ--IDCが市場分析

 IDC Japanは6月9日、国内中堅中小企業のセキュリティ投資に関する調査「2008年 国内セキュリティアウトソースサービス需要分析:ユーザーニーズ調査」の結果を発表した。

 IDCによると、国内セキュリティ市場は2007年に前年比13.6%増となったという。さらに同社は、2007年から2012年の年間平均成長率(CAGR)は12.3%と、高い成長率で推移すると予測している。大企業の継続的な投資に加え、中堅中小企業によるセキュリティアウトソース市場の伸張がポイントとなるとのこと。

 調査結果では、2008年のセキュリティ投資を「前年より増加する」とした企業が、従業員1000人から2999人の企業で19.7%、3000人以上の企業で20.6%であるのに対し、250人から499人の企業が24.8%、500人から999人の企業が25.3%となっており、中堅中小企業のほうが大企業よりも投資意欲が高い事が明らかになった。

 また、今後のセキュリティ対策導入の形態として、ファイアウォール、不正侵入検知、アイデンティティアクセス管理、ウイルス対策、メールセキュリティなどのセキュリティソリューションで、自社運用よりアウトソースサービス利用を選択する企業が上回った。

 セキュリティアウトソースサービスの購入許容価格は、中堅企業が大企業よりも高いことも明らかになっている。IDC Japanセキュリティ リサーチマネージャーである花岡秀樹氏は、「高度化、複雑化するセキュリティ用件をユーザー企業がカバーするには負担が大きい。セキュリティ関連業務をアウトソースする傾向は今後一層深まり、中堅中小企業ではこの傾向が特に強くなる。また、ユーザーはアウトソースによる投資対効果の優位性を求めている」と分析している。

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