タイムドメインの一般的な特徴は、明瞭で空間再現能力に秀でた音場再現ができること。「BauXar Marty101」では、どうなのだろうか。具体的に商品を見ていくことにしよう。
本体は、左右2本のスピーカーで構成される。チューブ型の本体の上部には、5cm口径のユニットを設置。底面には低音用のバスレフポートを用意している。バスレフポートからの音を防がないように、三脚スタンドも装備している。
本体サイズは、W85×H350×D105mm。高さはあるが、幅や奥行きは狭いので、机の上でもスッキリと設置できる。
右側のスピーカーにはアンプを内蔵。電源ケーブルをつなぎ、左右のスピーカーを1本のオーディオケーブルでつなぐことでステレオ再生が可能となる。
入力端子はステレオミニプラグ。PCやデジタルプレーヤーなどはヘッドホン出力端子を用いて接続する。ボリュームスイッチも右側のスピーカーについている。格安のアンプ内蔵のスピーカーでは、音量が出ないこともあるのだが、BauXar Marty101は、ボリューム位置10時くらいが標準。12時の位置になると普通の部屋では大きすぎるくらいに余裕のある音を鳴らす。
さっそく机の上にセットして、手持ちのPCとつなぎ音のチェックをした。 まず、ロック。世界で一番重要なロックバンドと評価されているR.E.M. の新譜「Accelerate/アクセラレイト」を試聴。ロック色の濃いビートの強い曲調が特徴だが、一聴して分かるのは、音像の明瞭さ。タイムドメインスピーカーならではの明確な音像が定位する。非常に細い鉛筆で描かれたようにシャープな音像が浮かんでくるのだ。
ボーカルとベースがセンターに定位して、それぞれの楽器の位置がしっかり出してくれるのには驚いた。しかも、ボーカルの後ろにドラムがあるというように、横方向だけでなく縦方向の奥行きまでしっかり出るのだ。
ただ、低域がどうにも弱い。バスドラの音がほとんど聴こえてこない。とはいえベースラインはしっかりと出てくるので、ある音域から急に音がなくなるようだ。
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