Googleは米国時間5月12日、提携サイトのデータポータビリティを可能にする「Friend Connect」を発表すると見られる。情報ブログTechCrunchはこのFriend Connectについて、「ソーシャルネットワーク内で設定されたプロフィール情報をOpen Socialに参加するサードパーティサイトでも活用可能にするためのAPI」ではないかと見ている。
FacebookとMySpaceは先週、すでにユーザーデータをパートナーサイトに移植する手段を発表しており、Googleも両社に追随する形。Facebookが発表した「Facebook Connect」もFriend Connectと同様の機能を持ち、ユーザーは友人、プロフィール写真、イベントなど、ウェブで使用しているデータをパートナーサイトに移植できる。またMySpaceも8日にData Availabilityを発表した。Data Availabilityもメンバーが自分のデータを他サイトに移植できるようにするための技術で、初期のパートナーとして、Yahoo、eBay、Photobucket、Twitterが参加している。
Yahooが大手ソーシャルネットワークと提携する目的は、同社のユーザーがユーザーデータの自由化を有効活用できるようにするためだ。またYahooは、間もなく開始する同社のオープン戦略「Yahoo Open Strategy(YOS)」の一環として、独自のソーシャルネットワークやAPIも構築する。
TechCrunchのMike Arrington氏は次のように述べている。
これらの企業がこのような製品を相次いで発表する理由は、この分野のプレーヤーが長期に渡ってユーザーデータを管理することになる可能性が高いからだ。プロフィールや友達情報を複数のサイトに入力しておく必要がなくなれば、ユーザーはなじみの1つのサイトで自分の情報を集中管理し、他サイトもそのデータにアクセスできるようにするようになる。また私見では、大手インターネット企業が(信頼できる仲間ではなく?)OpenIDの発行者になろうと躍起になるもう一つの理由は、彼らが長期に渡ってユーザーIDを保持したいと考えているからだろう。
Facebookは現在7000万人のユーザーを抱え、Facebookアプリケーションの数も2万種類を超える。さらに開発者もおよそ35万人存在し、規模ではGoogleのOrkutに対し、圧倒的優位に立つ。MySpaceは、ユーザーベースではFacebookを上回っているが、開発者やアプリケーションの数ではFacebookに遅れを取っている。
しかしGoogleはOpenSocial APIで、よりオープンかつ分散型のアプローチを取ってきた。OpenSocial APIは、対応アプリケーションをすべてのソーシャルネットワークで利用可能にするためのAPIだ。Friend Connectはその方向性をさらに進め、すべてのサイトがソーシャルな要素を追加したり、他のソーシャルネットワークとのつながりを構築できるようにするための手段を提供する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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