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西暦2050年のテクノロジ世界--IBMの研究者5人が予測 - (page 2)

文:Dan Farber(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008年05月12日 07時30分
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 「われわれはゲノムから解読できるすべてのものを把握できるようになるだろうが、それでも病気の根本的な原因と格闘しなければならない点では変わりはないだろう」(Royyuru氏)

Ajay Royyuru氏 Ajay Royyuru氏

 人々は切れ目なく続く遺伝子データにアクセスすることになり、その情報を利用して、例えば、何を食べたらいいかを選択できるようになる。

 「われわれは『引き金』に触れないように自分自身に教えることができるようになる」とRoyyuru氏は述べる。「今日、われわれは人体という機械がどのようなしくみで動いているか知らない。ゲノムはパーツリストである。われわれは生命組織を再生できるようになり、それがどのように機能し、または機能しなくなるのかを理解できるようになる」。その結果得られるものは、個人のゲノムに基づき、パーソナライズされた、行動の予測モデルである。

 幹細胞と合成生物学(生物学的なコンポーネントの設計と製造)によって、臓器やその他の組織を切除してしまうのではなくて、病気になっている部分だけを治療することができるようになるとRoyyuru氏は予測する。

集合的知性

Jeff Jonas氏 Jeff Jonas氏

 IBMのDistinguished Engineerの肩書きを持つJeff Jonas氏は、Entity Analytic Solutions Software Groupのチーフサイエンティストである。Jonas氏は不可逆暗号ハッシュを用いたデータの相関性といったプロジェクトに取り組んでいる。

 Jonas氏は、2050年までには14歳の少年が自室で仕事をして1日に100億ドルを稼げるようになっていると予測する。FacebookのMark Zuckerberg氏でも10億ドル相当を稼ぐのに3年かかっている。Jonas氏は、より自分の研究分野に関連づけて「集合的知性がクラウドに存在するようになり、誰もがそれを利用できるようになる」と述べた。

 Jonas氏は集合的知性を、至る所に存在し、相互に縫い合わされ、意味のある文脈内に置かれたセンサから集められた多数のデータの山と表現した。2050年には集合的知性はあなたの個人的なデジタルエージェントになり、あなたの必要なものがどこにあるかを探して教えてくれるようになるだろうとJonas氏は述べた。

 Jonas氏はこの高度な集合的知性について以下のような例を挙げた。ある個人の現在の状況に関するデータの山が存在する。また、鳥の現在の移動の状態と天候に関するデータの山も存在する。この3つのデータの山は相互に関連づけられ、その結果、その個人は落下する鳥の排せつ物に当たらないように「正しい方向に移動する」ように教えられる。

 「集合的知性は、あなた自身やあなたの医師の役に立つときにはすばらしいと思うが、警察があなたを監視しているときにはいやな存在だと思うだろう」(Jonas氏)

 Jonas氏はまた、2050年には人々はより多くの時間をバーチャル世界で過ごすようになるだろうと予測する。「それはアバターに同化することによって、現実世界のわずらわしさから逃れるための方法である」(Jonas氏)

 この十分な情報に基づいた未来の予測は南カリフォルニア大学の映画芸術学部で実施された。このイベントには映画学科の学生、プロデューサー兼監督のJay Roach氏(Roach氏の作品には「オースティン・パワーズ」シリーズや「ミート・ザ・ペアレンツ2」がある)などの卒業生も出席した。

 教職員のRichard Weinberg氏は、IBMの研究者と協力することによって、映画における未来の描写がより正確になると期待している。実際にはSF作家や映画制作者の方が未来を予測するという点では科学者よりもはるかに優れている。彼らの思考は知識に束縛されず、むしろより純粋な想像に基づいているのだ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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