業務ソフトウェアベンダーのSAPは米国時間4月30日、第1四半期の業績報告書を発表した。買収コストとドル安の影響を受け、業績は予想より悪い結果となった。
第1四半期の純利益は前年同期の3億1000万ユーロから22%減少し、2億4200万ユーロ(3億7670万ドル)となった。Dow Jonesが5月1日に発表したところによると、SAPの第1四半期の業績には、同社が48億ユーロで買収したフランスのソフトウェアベンダー、Business Objectsの買収関連費用として1億3000万ユーロが含まれているという。
明るいニュースはソフトウェアライセンス収入だ。これは、将来の保守およびコンサルティングの売り上げを示すものとなるため、注目される項目となる。第1四半期、SAPのソフトウェアライセンス売上高は前年同期比11%増の6億2200万ユーロとなった。ソフトウェアと関連サービスの売上高は、前年同期比15%増で伸び、17億4000万ユーロとなっている。
SAPはまた、大規模企業向けオンデマンドソフトウェア「Business ByDesign」のリリースを延期することを明らかにしている。この決定は、2008年後半の業績に影響を与えることになりそうだ。
SAPは当初、2010年までにBusiness ByDesignで1万顧客を獲得し、売り上げ10億ドルを目指すとしていた。しかし4月30日、この目標達成時期を延長し、さらに1年〜1年半が必要と述べている。
SAPはこれまで、自社ビジネス管理ソフトウェアを主として大規模企業に提供してきたが、先日、規模が小さい企業にもターゲットを拡大する計画を発表している。ここでは、Microsoft、Salesforce.com、NetSuiteらと競合することになる。
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