Q&Aサイト「OKWave」を運営するオウケイウェイヴと米子会社のOK Waveは4月23日、英語版のQ&Aサイトのテスト展開を開始した。同社として本格的な海外展開の第1弾。近く中国語版を開始するほか、韓国語版の展開も検討している。
海外展開により、Q&AコンテンツのOEM提供先が拡大すれば、売り上げ増加に寄与すると見ている。将来的には、多言語化と翻訳機能の実装などでQ&Aコンテンツの質と量および需要を高め、この一部を有料化することで、新たな収益モデルとなる課金ビジネスにつなげたい考え。
新設するのは「OKWave英語版」。日本語版を基盤に、英語圏の人向けのQ&Aコンテンツを英語で再構築。英語圏の人たち同士で質疑応答できるというもの。
年内には日本語で質問するとそれが英語に訳され、英語圏の人がそれに回答するとその回答が日本語に訳されるという翻訳機能を実装する。クロスランゲージの翻訳ソフトをベースとし、翻訳が不完全な部分はサイト利用者が自主的に修正を行えるという仕組みを採用する予定だ。
収益はQ&AコンテンツのOEM提供を軸に計画。すでに国内で提供している外資系企業の米本社などから、顧客対応向けの利用を想定した引き合いがあるという。米企業の顧客対応向けに提案する一方、米ポータルサイトなどメディア運営企業などからの需要も見込む。
5月には中国語版を開設。2010年には10言語を100カ国で展開し、海外展開だけでQ&Aコンテンツ1500万件、売り上げ4億円程度を見込む。
本件は3月11日に発表した米Microsoftとの資本・業務提携(関連記事)との関連案件ではないという。
オウケイウェイヴは在日外国人向けQ&Aサイト「OKWorld」の展開や米子会社を通じて在米日本人向けのQ&Aサイト「教えて!アメリカ生活」を開設するなど、海外展開に向けた布石は打っていた。今回の多言語展開は、既存ビジネスモデルを展開する市場を拡大するという意味合いのほかにも、多言語化や翻訳機能の実装などで、Q&Aサイトに対する一般ユーザーからの有料利用の需要を創出し、新たな収益源の確保で収益体質を向上したいという狙いもある。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス