ストレージとソフトウェアを扱う企業EMCは、米国時間4月8日、Iomegaを2億1300万ドル(1株当たり3.85ドル)で買収すると発表した。EMCは買収を第2四半期中に完了させる予定だ。
EMCは業務用ストレージとソフトウェアを領分とする企業。一方のIomegaは一般消費者および小規模企業向けのハードドライブとストレージでよく知られている企業だ。
EMCの会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)であるJoe Tucci氏は、声明の中で、「当社は、情報用ストレージと管理に関わるビジネスを成長の著しい一般消費者および小規模企業市場においてさらに拡大することを目指している。Iomegaはこの戦略で主要な役割を果たすだろう」と述べた。
一方、IomegaのCEOであるJonathan Huberman氏は、同日行われたCNET News.comのインタビューで「両社の市場は隣接しているが重なっていない。われわれは業務向け(市場)および一般消費者向け(市場)で強いブランドとチャネルを持っているが規模が不足していた」と述べ、規模の大きいEMCに買収されることにより現状では不可能な形での成長が可能になるとしている。
2007年の売り上げはIomegaの3億3600万ドルに対して、EMCは世界で130億ドル超。
買収完了後、Huberman氏は、EMCのストレージプラットフォームグループに新たに設置される一般消費者/小規模企業向け製品部門を率いる。この部門はIomegaの人材とブランドを中心に組織される予定で、同氏によるとIomegaでの人員整理は予定されていないという。「成長が期待されている。大多数は新しい組織に移るだろう」
EMCに加わることで得られる利点は規模とチャネルだけでなく、知的財産、とりわけネットワークスストレージ分野での知的財産があるという。
EMCはここ数年買収を盛んにしており、最近ではクラウドコンピューティングの新興企業Piを買収している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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