消費者の趣味嗜好は多角化しており、時代はプロダクトアウトからマーケットインの時代へと変化しいると言われています。 こういった時代においてビジネスを成功させる為には、天性の勘か的確な分析が重要となってきます。 天性の勘は神に任せるとして、本コラムでは分析手法の1つとしてアンケートリサーチについて述べていきたいと思います。
◆ネットリサーチが与えた影響
まずは、リサーチ業界全般について触れてみたいと思います インターネットリサーチの登場により、リサーチ業界には3つの大きな変化が起きました。
1つ目は、調査料金が安くなった。 1サンプルあたりの料金で言えば、電話調査・郵送調査の5分の1、訪問調査の10分の1程度に押さえることができます。もちろん、電話調査や郵送調査、そして訪問調査などにはそれぞれの特徴があり、一概に料金だけで比較する事はできませんが料金の安さがネットリサーチの大きな特徴である事は間違いないでしょう。
2つ目はスピード。 リサーチの実施には、問題提起−仮説出し−設問設計−調査票の作成−回収−集計という長い工程が必要です。ネットリサーチではこれらの工程がオンライン化、デジタル化する事ができ、回収・集計にかかる作業が大幅に短縮されます。この中でも特に重要なのは集計にかかる手間でしょう。
アナログデータとデジタルデータの間には、集計や加工、そして複製(共有)といった面で大きな違いがあります。 個人的には、アナログデータは結果だけでなく、結果の中にある心理的な要素を垣間見る事ができるため嫌いではありません。 しかしながら、時間と忍耐力にはやはり限界がありますので、デジタル化が重宝されるのです(※アナログ調査を行った場合でも、リサーチ結果の集計しデジタル化を依頼する事は可能です)。
そして3つ目は、リサーチが身近な存在になったこと。 これは上記した料金とスピートに影響を受けていますが、アンケートリサーチの敷居は下がったと言えるでしょう。 また、敷居が下がったのではなく身近な存在にせざるを得なかったという一面もあると思います。冒頭でも触れたように、消費者のニーズが複雑化している時代において、リサーチの必要性が高まっているのかもしれません。
ここ数年、調査会社が提供するネットリサーチだけでなく、はてなが2004年から提供している「アンケートはてな」でははてなユーザーに対して、択一式かチェック式かなどを選択できる簡易リサーチをリーズナブルな料金で実施する事ができます。 (「アンケートはてな」の詳細についてはこちらを参照してください)また、ここ数年の間で利用者数が非常に伸びているブログでは、アンケート用のウィジェットを使用することで簡易的なリサーチを自らのブログ内で行う事が可能です。 このように、一般ユーザーでも簡易的なアンケートリサーチができる時代になってきています。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」