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リードデザイナーに聞く、史上最大規模の最新ARG「The Lost Ring」(前編) - (page 2)

文:Daniel Terdiman(CNET News.com) 翻訳校正:緒方亮、大熊あつ子、佐藤卓、小林理子2008年03月13日 17時17分
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--このゲームのアイデアはどこから生まれたのですか。

McGonigal:AKQAは過去に、もっと小さな規模でARGを開発したことがあります。同社は、ARGこそ投資すべき新しいジャンルであり、1つの創造的な形として真剣に取り組むべきジャンルだと考えていました。そこで、このようなアイデアに賛同する人たちを探して、さまざまなパートナー組織に話を持ちかけることにしたのです。McDonald'sとIOCが、「理解しているとは言えないが、とても気に入った。リスクはありそうだが、次の大きな芸術形式になるものが何かあるとすれば、きっとこれに違いない」と参加を決めました。ここまではすべて私がかかわる以前の話です。これまでになくスケールの大きい、グローバルなARGを作ることが決まりました。こういった巨大な世界的組織にとって、ゲームプレイを通して(中略)そして知性を結集して世界を1つにつなごうというアイデアは理にかなうものでした。オリンピックも、スポーツを通してではありますが、世界を1つにつなぐものです。

 私はといえば、「信じられない、これは今までで最大のチャンスだ」という思いでした。なぜなら、このような2つの組織と共同で取り組む仕事は大規模なものになって当然ですし、実際に本当にグローバルなものにしようと考えていることがわかったからです。これはARGを望ましい形にするチャンスだと思いました。私たちはARGをグローバルにしようと話し合ってはいますが、今のところ、グローバルになっているとは言えません。けれども、オリンピックは世界各地で開催され、McDonald'sも世界中にあります。これこそ、ARGのスケールと可能性を大きく拡大するチャンスになると確信しました。そしてもちろん、テーマがオリンピックとなれば、設計する上でこれ以上壮大で歴史的なテーマなど望めるはずもありません。

--ゲームの設計はいつ始まったのですか。

McGonigal:私が取り組み始めたのは2007年の6月で、ちょうどWorld Without Oilが終わったところでした。AKQAとMcDonald's、IOCが、World Without Oilが終わってから私に接触してきてくれたことを、非常にうれしく思いました。この事実が、プロジェクトを良いものにしたいと考えていることの表明だからです。

--決定権はどれくらいあったのですか。

McGonigal:これは中身の濃い共同作業でした。彼らには設計上のアイデアはありませんでしたが、私たちは、アイデアが1つ浮かぶたびに「クールでしょう」「エキサイティングだと思いませんか」と聞いていた感じでした。とはいえ、AKQAにいる仲間の1人が言っていたように、ゲームがどこに向かおうとしているのか把握しているのは1人しかいないというのも、ある程度事実です。それは、私がアイデアの多くを自分の頭の中だけにしまいこんでいるからです。McDonald'sとIOCは車に相乗りしている気分でしょう。どんな光景が開けてくるのか待ち切れないほど楽しみです。

--このゲームは今までのARGに比べて桁違いのスケールになるとおっしゃいましたが、どのようになるのですか。

McGonigal:私たちは、ARGの作品でこれまでやってきたことをすべて採り入れて拡大し、より多くの人が体験できるようにしています。これまで5つの都市でARGを展開してきましたが、今回は5つの大陸で展開することになります。また、パズルゲームをいくつかの言語で展開したことがありますが、今回のゲームは全編が8カ国語で展開されます。各コンテンツがすべて8カ国語に翻訳されるのです。ローカライズは開発プロセスの大きな部分を占めており、非常に困難ですがそれだけの価値があります。ゲームを開始した最初の週のことですが、これまでARGのフォーラムに参加したことのなかったアルゼンチンのプレーヤーの集団が全員、「Unfiction」というフォーラムに参加して(非常に活発にやり取りして)いました。(中略)そして、「これはすごい。このゲームは、世界が本当はどれほど小さいのかを教えてくれるんだ」と書き込んでいたのです。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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