チームラボが“オモロ検索シリーズ”の最新サービスを立ち上げた。2月25日現在、同社ホームページ上の最新情報として紹介されている。
新サービス「サグールテレビ」を使ってみた印象としては、フラッシュをベースにしたサクサクとした使用感が最大の特徴のようなのだが、まずは見てもらった方が理解しやすいと思うので、とりあえず下の動画を見てもらいたい。
サグールテレビはそもそも、経済産業省の2007年度情報大航海プロジェクトの採択事業として出発した。そのため、動画検索、レコメンド機能、マッピング、フラッシュなど、さまざまな実験的技術が詰め込まれている。
しかし今回、技術を重視しつつ、さらに重視されたのは、ネット初心者の存在を意識した視聴者に優しい使用感だ。
独自開発となるフラッシュのフレームワークをベースに、世界中の約60の動画サイトから検索される動画をサムネイル表示し、これを「ドラック&ドロップ」と「ワンクリック」で再生、お気に入り(再生候補)追加、関連動画表示、人気ランキングや視聴履歴の閲覧――などの操作を感覚的に行えるようにデザインされている。
再生候補にある動画は放っておけば次々と連続再生され、再生されている動画を視聴しながら次々と好みの動画を物色できる。うっかり再生中の動画を止めてしまうことはほとんどないし、再生動画の拡大縮小時にも音が途切れることはない。ローカルソフトの感覚で操作ができるイメージだ。
また、関連動画についても直感的に探し出すための提案としてマッピングサーチを導入。特定動画を中心軸として、これに近い遠い、上下左右の配置で関連内容が異なるなどの表示方法を採用した。
検索結果はブログなどから当該動画の評判情報をメタデータとして収集し、これを元に順位付け(順位付けには「オモロ検索サグール」に導入された「オモロジック」を採用)している。動画情報には関連ブログも表示され、エントリーがあればその動画がどういう風に語られているかも分かる。
現段階では特定動画に対する人の意見を閲覧したり自分で書き込んだり、「ここでしか見られない動画ある」などといった娯楽性に強い「ニコニコ動画」には“オモロさ”では及ばないだろうが、そもそものコンセプトが違うし、使いやすさという意味では新しい提案がてんこ盛りで、今後の展開に注目が集まりそうだ。
チームラボ社長の猪子寿之氏は「マッチング広告を軸に収益モデルを考え、今後は携帯電話対応やWii対応なども進めていきたい」としている。
また、サグールテレビで取得した行動および視聴データは情報公開プロジェクト全体の研究用途では使用していく。今回の開発環境に用いたフラッシュのフレームワークについても、一般公開していく方針としている。
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