驚くべきニュースだが、Electronic Arts(EA)は米国時間2月24日午前、ビデオゲーム「Grand Theft Auto」などのフランチャイズパブリッシャーとして知られるTake-Two Interactive Softwareを、1株26ドルにて買収することを目指し、総額20億ドル規模の一方的な買収案を提示していると発表した。
今回のプレスリリースの中では、Vivendiが、2007年12月にActivision買収で合意に至った件に関しては一切触れられていないものの、この(Take-Twoへの)買収案こそが、ビデオゲームビジネス界で揺るがぬヘビー級チャンピオンの座を確保する上で、EAが講じなければならなかった対策であったという点を否定することはできないだろう。
24日の発表は、当初はTake-Twoを、1株25ドルで友好的に買収しようとしたものの、Take-Twoにはねつけられたため、その次なるステップとして行われた。プレスリリースでは、EAの最高経営責任者(CEO)であるJohn Riccitiello氏が、Take-TwoのエグゼクティブチェアマンであるStrauss Zelnick氏に宛てて送った手紙の文面も公開されている。
「親愛なるStrauss氏へ」との書き出しで、Riccitiello氏が19日に綴った手紙では、「Electronic Artsが1株25ドルでTake-Two Interactive Softwareを買収する案を、あなたは拒み、さらには、われわれが提案した友好的な交渉に応じることも拒否しているのを残念に思っている。われわれは、EAによるTake-Twoの買収が、あなたの株主、従業員、その他のすべての関係者にとって、最も望ましい選択であると確信しており、今後もTake-Two買収に積極的であり続けたい。それゆえに、われわれの真剣なる願いを表明し、これからあなたが一歩前に進むのを後押しするためにも、この手紙を通して、すべてのTake-Twoの発行済み株式を、1株当たり26ドルの現金で取得する提案へと増額することを、EAから申し入れたい」と述べられている。
このRiccitiello氏の提案には、先週金曜の2月22日に期限切れを迎えると明記されている。今回の発表と、2月19日付けの手紙の公表は、Take-Twoの株主に圧力をかけ、買収案の受け入れを迫る上で戦略的なものであり、おそらくは法的にも必須のステップである。
EAは、Take-Twoの買収案について討議するため、25日午前に電話会議を開く予定である。
EAの取締役会が、VivendiのActivision買収に対抗するため、何らかの策を講じねばならないと感じているのは確かなようである。Vivendiが有する最大のゲーム部門は、「World of Warcraft」のパブリッシャーであるBlizzard Entertainmentだったので、Activision Blizzardという名称で合併企業が誕生し、世界最大のビデオゲームパブリッシャー出現につながっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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