5億ドルを費やし仮想化専門企業XenSourceを買収してから6カ月、Citrix Systemsは両社の製品を1つのブランドの下に統合する作業を終えた。
Citrixは米国時間2月11日、XenSourceを自社の製品体系の中に統合する詳細を明らかにした。それによると、仮想化そのものに力点を置くことはせず、物理的および仮想的なサーバを管理するツールを提供するという自社の理念をあくまでも維持するという。
CitrixのシニアディレクターであるPhil Montgomery氏は、「仮想化市場は今後も成長するだろうが、当社の顧客が求めているのは今データセンタで稼働しているすべてのサーバのためのソリューションだ。そこには物理サーバもあれば仮想サーバもある」と述べた。
この方針が公式に発表されたのは11日だが、その数日前に同社から発信された情報の中で触れられており、CNET News.comの姉妹サイトZDNetのブログコメントの中で取り上げられていた。その投稿によると、「Citrixの関係者は、XenSourceブランドは継続するが、仮想化企業としての性格にはあまり重きを置かないことを示唆していた」という。
Citrixのバーチャライゼーションセールス担当ディレクターであるJohn Glendenning氏は、単独のサービスとしては仮想化を強調しない方針を認めた。
同氏は11日、ZDNet UKに対して、「仮想化を前面に出すと、それを見た企業はインストールするだけでコストやリソースが削減できると考えるだろうが、それほど簡単にはいかない。データセンタが完全に仮想化されることはないだろう」と述べた。
Glendenning氏によると、ハイパフォーマンスデータベースは完全な仮想化に不向きなアプリケーションの典型であり、「高度に集中化されたアプリケーション」も向いていないという。そのため、同社の広範な製品系列を、仮想化されているかどうかに関わらず、従来通りアプリケーションハンドリング製品として位置づけることにしたという。
同社の現在の主力製品はCitrix XenServer、Citrix XenDesktop、Citrix NetScaler、Citrix XenApp(従来のCitrix Presentation Server)の4つ。ほかに、アプリケーションの能力を高めるソフトウェアCitrix Workflow Studioを提供している。Glendenning氏によると、これは、「複数のCitrix製品と他社ソリューション間のコミュニケーションを調整」することによって、企業が同社の新しいCitrix Delivery Centerの持つ機能の大部分を最大限に利用することを支援するという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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