UPDATE eBay最高経営責任者(CEO)であるMeg Whitman氏が、10年にわたり務めてきたCEO職を退任する。オンラインオークション界のパイオニアであるものの、成長の鈍化しているeBayを今後率いるのは、eBay社内で信頼の厚い人物だ。
Whitman氏は常々、どんな人でもCEOを10年務めたら次なる仕事にチャレンジするべきだし、会社にも新しいリーダーシップを取り込まなければならないと述べてきた。Whitman氏は自らの信念に従い、3月31日付けでCEO職を退任する。なお、退任後も取締役として同社に残る予定。
Whitman氏は自社のブログで、「eBayとそのコミュニティーにとり、新しいリーダーシップ、新しい展望、新しいビジョンが必要な時だ」と述べた。Wall Street Journalは1月22日付けで、Whitman氏が退任すると伝えていた。
後任には、eBay Marketplacesを率いるJohn Donahoe氏が就任する。Donahoe氏は2005年にWhitman氏に採用された。アナリストたちによると、Donahoe氏は投資家や取締役会メンバーからとても尊敬されているという。
Whitman氏は1998年3月にeBayに入社。同氏はドットコムバブルの時代も、ドットコムバブルがはじけた後の時代も、会社を成功に導き、同社の異様なほどの人気ぶりは「eBayエコノミー」と称されるにいたった。人々はインターネット接続環境さえあればeBayで珍しい品を見つけたり、ガレージでほこりをかぶっていた宝物をお金に変えたりすることができる。
現在のeBayはAmazon.comとの競争に直面するほか、何年も収入の上昇傾向が続いたことに起因する、アナリストらのいう「買い手側の倦怠感」に対処しなければならない状況に置かれている。
Piper JaffrayのアナリストAaron Kessler氏は「Whitman氏は、Amazonなどのライバルに比べて革新的でなかった・・・eBayは今、ちょっとした方向転換を必要としている。一番の課題は、買い手の動きだ。ここ1年くらいで、買い手に倦怠感が出てきた。サイトを訪れる人が減っており、その訪問頻度も落ちている」と述べる。
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