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海賊版撲滅を名目に立ち上がった企業連合--その狙いはさらなる情報規制?

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 1月8日、中国版権保護中心(意訳すると、中国著作権保護センター)、中国電影版権保護協会(同、中国映画著作権保護協会)、百度、人民網、中国網、聨合網視など50の動画配信サービスを行う企業や組織が集まり、「正規版映画コンテンツをサポートし、海賊版映画コンテンツを壊滅する」ことを謳った「中国正版電影網站聯盟(中国正規版映画サイト聯盟)」が立ち上がった。

 日本においては、中国国内で日本のアニメなどのコンテンツが海賊版としてアップされていることが比較的知られているが、実は中国映画もまた海賊版コンテンツが動画共有サイトにアップされていたり、ないしはネットカフェで利用者向けにそこのファイルサーバーより海賊版コンテンツを配信されていたりするのが実情だ。たとえば年末年始に封切となった中国国内の期待の映画は既に多数の動画サイトでアップされている。

 中国正版電影網站聯盟の代表として、夸克電影網のCEOである李氏はこうコメントしている。「国家による映画著作権などの著作権の規範管理を強化により、コンテンツベンダーやサイト運営者のオンラインによる著作権は強まり、違法行為は減り、海賊版市場はやがて浄化されるだろう」

 これを紹介するニュースの中で、「『色,戒』や『苹果』の海賊版が中国動画サイトで見れる状態にある」ことをコメントしていることが気にかかる。苹果とは映画のタイトルなのだが、この映画はポルノ的な内容が含まれているため、中国においてはそうした部分をカットしたものが上映されている。一方で中国以外向けの“完全版”が、中国の動画配信サイトで配信されているため、「苹果の海賊版が見られる状況をよろしくない」とコメントしていると推察できる。

 日本のメディアでもニュースとなっているが、国営以外の動画共有サイトは認めないとする「互聨網視听節目服務管理規定(インターネット動画コンテンツサービス管理規定)」が中国政府から2007年末(12月29日)に発表された。海賊版撲滅を名目に立ち上がった企業連合だが、動画共有サイトを規制する動きがあることからも、動画共有サイトのみならず、動画配信サイトまであらゆるところで動画コンテンツに関する情報規制をかけるのではないだろうか。

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