ウィルコムは1月21日、メールサービスを強化する施策を発表するとともに、2008年の戦略について明らかにした。
1月22日からはNTTドコモ、auとの絵文字互換を開始。ソフトバンクモバイルについては2008年春に対応する予定だ。メールに色をつけたり文字のサイズを変えたりできるHTMLメールサービスは「デコラティブメール」という名称で2月下旬の新機種発売と同時に開始。2008年春にはメールボックスの容量を現在の1Mバイトから15Mバイトへと増やす。
ウィルコム代表取締役社長 喜久川政樹氏によれば、2007年は契約者数が純減となる月もあったが、12月には純増を確保したという。この理由として、端末を分割払いで購入できる「W-VALUE SELECT」や利用料金を割り引く「W-VALUE割引」、端末修理が無料でできる「W-VALUEサポート」などの新制度により新規契約や機種変更がしやすくなったこと、学生向けの割引サービス「アカデミックパック」の登場で新市場を開拓したことをあげた。
アカデミックパックが好調さはW-ZERO3の売上にも影響している。アカデミックパックの対象となったAdvanced/W-ZERO3[es]はアカデミックパック開始以降、W-ZERO3[es]を上回る伸びで売れている。
また、企業向けに、オフィスの電話交換機(PBX)とウィルコムのネットワークを専用回線で接続し、オフィスの内線電話との通話を定額にできる「W-VPN」が好調で、今後の純増に寄与する可能性が高いという。
ウィルコムの特徴は、ウィルコム端末同士であれば24時間通話が無料となること、メールの送受信が無料なことなどがある。しかし、同社が認知度を調査したところ、ウィルコム同士の通話が無料となることは60%以上の人が認知していたが、メール送受信無料は30%、パケット料金が安いということは20%しか知らなかった。このため、今後はメール送受信無料、パケット料金が割安なことを訴求していきたいとした。
1月に米国ラスベガスで開催されていた米家電展示会「2008 International CES」で展示していた、Intelの新プラットフォーム「Menlow」搭載端末については、次世代PHSにおける重要な存在のひとつであるとのことだ。開発は進めているが、どのくらいの量のチップを供給してもらえるかがわからないこともあり、どのような形で登場するかについては決まっていないとした。また、ワンセグやFeliCaなどへの対応も、「どこかのタイミングで対応したい」と述べるにとどめた。
また、WILLCOM 2008 Spring New Productとして、音声端末5機種、データ通信端末1機種を発表している。音声端末は、京セラ製のカラフルな端末「HONEY BEE」(WX331K、2月中旬以降発売予定)、フルブラウザのOperaを搭載しJavaにも対応した「WX330K」(3月上旬発売予定)、セイコーインスツル製のストレートタイプ端末「XPLATE(テンプレート)」(WX130S、2月下旬発売予定)、KES製の「9(nine)」が進化した「9(nine)+」(1月31日発売予定)、日本無線製の企業の内線端末としても使えるモデル「WX321J-Z」(2月下旬発売予定)の5機種。データ通信端末としては、ネットインデックス製でW-SIMに対応したPCカードタイプ端末「WS014IN」(2008年春発売予定)がある。
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