Linden Labは現地時間1月8日、仮想世界サービス「Second Life」内での銀行業務運営において新たな規定を設けることをブログ上で明らかにした。新規定では1月22日以降、政府や金融機関による認可のない銀行業務は禁止される。
Second Life内で流通する仮想通貨「リンデンドル」は米ドルとの相互交換が可能で、Second Life内ではリンデンドルを対象にした銀行業も行われている。しかしその一方、仮想世界内では法人としての業務実態をあきらかする必要がないため、元々倒産することを狙ってユーザーからの出資を仰ぐといった不正行為の疑いなども指摘されていた。2007年8月にはSecond Life内の仮想銀行「Ginko Financial」が破綻しており、それ以来Linden Labでは銀行業務に関する複数の苦情を受けているという。中には20%〜60%という通常ありえない高い年利をうたっている銀行もあった。
Linden Labでは、銀行を運営するユーザーに対して金利の支払いや預金の払い戻しにも応じるようブログ上で勧告している。新規定の施行後は、リンデンドル、実際の通貨の扱いにかかわらず、認可を受けていないユーザーが銀行業務を行うことはできなくなるほか、Second Life内に設置された仮想ATMなどもすべて撤去される。また、新規施行後にも引き続き銀行業務を行うユーザーに対しては、アカウントの停止や削除、土地の没収などの制裁措置をとるとしている。
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