ナムコ出身ベンチャーのロイロ、アニメ制作のプラグインを発表

瀬井裕子(編集部)2007年12月03日 14時14分

 映像編集ツールを開発するロイロは11月30日、映像の特殊効果編集ソフト「Adobe After Effects」のプラグインとして、アニメの絵の着色にあたり線をなめらかに処理(スムージング)できるソフト「Smooth」を発売した。これまで無料体験版として配布していたものに改良を加え、有料で販売する。

 Adobe After Effectsは、映像制作と編集で一般的に使われているソフト。アニメの制作では、原画を取り込んだ後、大量の絵に効率的に着色するために原画のデータを二値化するが、この際、二値化により線がギザギザになりやすい。Smoothは、二値化によりギザギザになった線を滑らかに仕上げるソフトとしてロイロが2006年12月に無料版で発表した。

 無料版はアニメ制作者の新海誠氏の利用などで好評となり、このたび有料版に切り替えることとなったという。1本1万9800円で、5本セットで9万4500円(いずれも税込み)。

 ロイロは2007年4月設立。ナムコ(現バンダイナムコゲームス)で働いていた杉山浩二氏が独立して創業した。現在は、レンダリング(PCの画像処理の計算)の時間を必要とせず、マウス操作でリアルタイムに映像制作できるソフト「Loilo SCOPE」の製品化のために準備を進めている。

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