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それでも我々は「ゲーム」を作る--ソニー・コンピュータエンタテインメント JAPANスタジオ - (page 3)

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--「THE EYE OF JUDGMENT BIOLITH REBELLION 〜機神の叛乱〜」のような、新しいジャンルで勝負するタイトルを持ってくるというのは、非常にSCEらしいと思います。

 SCEは誰もやったことがないというものを生み出すのが得意な会社で、初代PSから続く、誰もやろうとしなかったものを作り上げるというカルチャーがあります。

 しかし、今の時代、そのようなカルチャーを持っているだけでは駄目だと考えています。

 当時、我々のどこにパワーがあったかというと、フォーマットホルダーといわれながら、気持ちはサードパーティ、ライセンシーだったところにあったのでしょう。だからこそ、新しいものにチャレンジして一からブランドイメージを作ることができたのではないでしょうか。

 けれど、今はサードパーティではなくファーストパーティです。当然、プラットフォームの特長を生かしつつ、SCEらしさも兼ね備えたタイトルを生み出すことが求められています。

 ファーストパーティですから、ハードは我々が最も理解をしてないといけない。

 ハードの仕様や思想を最も理解し、我々が持っているこれまでのカルチャーを合わせたタイトルを世に出していかなければなりません。単に「新しい」とか、「チャレンジ」だけではプラットフォームホルダーとして駄目でしょう。

--ハードの思想という言葉がでましたが、初代PSやPS2では3Dをいかに表現するかという、明確なものがありました。それがPS3では少しぼやけてしまったように感じます。PS3の思想、キーワードは何でしょう?

 キーワードはハイディフィニション(HD)だと思います。

 例えば、地上デジタル放送とアナログ放送を見比べると、圧倒的に表現力が違います。野球でいえば、スタンドのお客さんの顔まで分かる。相撲中継でも、ものすごい末席に居る人達が、何を飲んでいるのか分かってしまうくらい見えてしまう。その表現力の違いは、体験してしまったら後戻りできないと思うのです。

 もちろん、絵の表現力を必要としないゲームのジャンルもありますから、すべてがそうだとは一概には言えません。ですが、一度HDで作ったゲームになじむと、後戻りはできないでしょう。

--クリエーターとしての表現力の幅は広がったっていうことですよね。

 広がりましたね。その分手数もかかりますが、これはやむを得ないと思います。

SCEJ 小林氏

 コンピュータを用いたものは、そのような変化を使命づけられているのではないでしょうか。

 紙は変化しようがありませんし、その上で発展した活字文化は当然死にませんから後世に残ると思います。音楽も何百年前にできた楽器を今でも使っていますから、テクノロジーの進化はあるにしても今の形で生き残るでしょう。

 けれど、コンピュータゲームは違います。ゲームは進化しつづけるコンピュータの上で産声を上げました。ですから、コンピュータの進化に伴って表現の仕方が変わっていくのは必然で、コンピュータが進化する限りはゲームも進化しないといけない。

 それは表現だけではなく、AIの部分なのかもっと他の部分なのかもしれません。どのような進化になるにせよ、コンピュータはこの先、もっとすごいことになるのでしょう。

 そして、ゲームはその進化に絶対についていかなければならないと思っています。

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