ビバコンピュータは11月30日、画像の色解析システムのダウンロード販売を開始した。色の和名、洋名にも対応した色名解析システムを核とし、色分布を視覚的に表示させる統合的な解析システムとして、商品企画やマーケティング担当者など色に関する専門性の高い分野での利用を見込む。
色名解析システム「FeelimageAnalyzer」は、独自技術を用いてデジタル画像から自動的に人間の感覚に適合した色名を抽出し、画像やそこに含まれている色を様々な色立体にマッピングできるもの。標準で基本色16色、慣用色130色(和名)、121色(洋名)の合計267色が解析できる。新たな色名を作成する機能も備えた。
また、色票を取り込むことができるため、各企業がそれぞれ独自の色票を作成して管理し、解析することができる。同社では、コンセプトイメージの画像から主要色や色名を抽出してグラフイックデザインに使用したり、自社商品の画像を色立体上にマッピングして色彩戦略を立てたり、地域の写真を解析して環境色彩の方針を作るなどの利用を見込んでいる。
通常、色の解析情報は色相、彩度、明度などの属性で表現される。ところが色はグラデーションとして表現されるため、属性で色を規定するのは困難だという。また、色の解析はデザイナーや職人など専門知識を持つ人に経験的に蓄積されているものも多く、解析結果をデータとして保有しにくいという課題もあった。
同社では、ファジィ知識情報処理を専門とする大阪府立大学の馬野元秀教授との共同研究で、人間の感覚に即した色名を規定し「赤っぽい」「黄色っぽい」などの周辺的な解析を実現した。また、立体的な表示システムは、写真家で評論家でもある多摩美術大学の港千尋教授との共同研究により開発した。
FeelimageAnalyzerは、1ライセンス10万円。試用期間を設け、それぞれの業種に合わせたカスタマイズも行う。
ビバコンピュータは1991年設立。画像のイメージ検索サイト「Feelimage」の技術を核に、今後画像管理のマネジメントシステムの提供などを目指している。
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