バルセロナ発--Hewlett-Packard(HP)による大がかりなソフトウェア企業の買収が止まらない。同社シニアバイスプレジデントであるTom Hogan氏によると、同社はさらなる買収に向け旺盛な意欲を保っており、落ち着く気配はまったく見られないという。
HPは、この16カ月の間にMercury Interactive、Opsware、SPI Dynamics、Bristol Technology、そしてPeregrineと、5つの企業を買収した。
同社に手を緩める考えはない。Hogan氏は、「われわれはソフトウェア分野でさらなる成長を目指している」と述べる。そして、急激な成長は「すべてが有機的成長というわけでない」とも付け加えた。Hogan氏の発言は、現地時間11月26日に当地で開催されたHewlett Packard主催のSoftware Universeカンファレンスにおける会見の席でのもの。同氏は買収を検討している企業の名前を公表するのを避け、積極的に進めている買収についても明言しなかった。同氏は、「もし今買収を実行するなら、時価総額数十億ドル規模の企業になるだろう」と述べるにとどめた。
HPは、「HPソフトウェアとの戦略的な結びつきを強めることに全社的に注力していく」とHogan氏は語る。「(ソフトウェアは)HPの事業の中で最も成長が早く、そして最も利益を期待できる分野だ、最も利益性が高いのがソフトウェアだ」。同氏によれば、2年前、ソフトウェア部門はほとんど利益の出ない分野だったという。
HPは、主として買収を通してソフトウェアのラインアップ充実を図ってきた。これまでで最大の買収案件は、言うまでもなく2006年7月に買収したMercury Interactiveだ。同社はMercury Interactiveに対し45億ドルを支払った。これは当時のMercuryの時価総額を推定33%と大幅に上回る額だ。
2007年7月には、サーバおよびネットワーク設備のプロビジョニングや設定のための製品やサービスを提供しているOpswareを16億ドルで買収した。
これらの買収に先立つ2年前。Nora Denzel氏指揮の下(同氏は2005年12月にHPを退社)、同社のソフトウェア部門の売り上げは約1億ドルに達したものの、利益はわずかだった。2005年第4四半期には、売り上げ3億1100万ドルに対し、利益は2700万ドルにしか過ぎなかった。
Hogan氏によると、2006年の第4四半期から2007年の第4四半期にかけて売り上げは倍増し、その額は現在では6億9800万ドルに達している。ソフトウェア部門の年間売上高は23億3000万ドルに上るが、同氏は利益水準について明言するのを避け、「前年比306%の増加だ」とだけ語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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