ウェブコミック作成ツールの「Comics Sketch」:アイディアは魅力的だが、まだ荒削り

文:Seth Rosenblatt(Webware.com)翻訳校正:菊地千枝子 2007年11月28日 03時54分

 米コメディアンのDave Chappelle氏が漫画本を書くという発想なら魅力を感じる人もあるだろうが、これはそれとは違う「Comics Sketch」である。 Comics Sketchではウェブ上の2つの人気サービスであるソーシャルネットワーキングとウェブコミックを取り入れ、それらをマッシュアップし、ひとつのパッケージにおさめた。しかしこのサイトはまだプライムタイムで披露される準備が整っていない。

 ユーザーはこのビルトインのコミック作成ツールを利用してウェブコミックを読み、描き、共有することができる。これは素晴らしいアイディアだが、インターフェースは無骨、描画ツールは制限的、サイト内のナビゲーションは遅い。

Comics Sketchフロントページ Comics Sketchのフロントページでは、同サイトが改装中であることを示している。

 アーティスト用のパレットでは、70色以上が用意され、線の太さと透明度の両方を変更する機能を備えている。ユーザーはまた、使われている色の色合い、彩度、そして明度を変更することもできる。唯一の描画ツールはフリーハンドペンシルであるが、背景と一致した色に切り替えることにより消すこともできる。このペンシルはまた、何らかの自動的に直線化する機能も取り入れているようだ。私にとっては通常より、完全に真っすぐな線を引くのが簡単に思えた。

 テキストツールがないため、キャプションはいずれもフリーハンドで書く必要がある。しかし制限的なインターフェースを考慮すると、これは何よりもコミックを読みづらくしそうだ。10数種類のさまざまな漫画をチェックした結果、会話が含まれているとすれば、読み取り可能な会話はごくわずかであった。

 パネルクリエータとマネージャは興味深いものだが、私は偶然にも自分の漫画を保存する前に「第2のパネルを作成する」と「Edit」ボタンをクリックしたために、消してしまった。このような間抜けなミスを避けるために、パネル上の「Save disk」アイコンをクリックするのを忘れないようにしよう。画像をインポートできれば、これほど心配することもないのだが、そのようなオプションはない。同サイトによると、エクスポート機能は「間もなく登場」する予定である。

 自分のコミックを「books」に整理することもできる。これにより関連する漫画をひとまとめにすることができる。これは複数の漫画を管理するには優れたアイディアであり、いちからやり直すのではなく、慣れ親しんだ用語を使うことができる。本サイトのソーシャルネットワーキング的な側面としては、ヒット数、ビュー数、投票数、レーティングのほか、他者との対話を追跡する機能がある。

 グラフィックスエディタをダウンロードする必要なく、ウェブコミックまたはウェブサイトを作成できるという発想は魅力的であり、すぐさま注目とフィードバックが集められるコミュニティが用意されているというのも結構なことだ。Comics Sketchはそのツールとインターフェースを改良すれば、はるかに魅力を増すであろう。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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