ACCESS株価が乱高下--「Android」の影響と収益面を不安視

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 携帯電話閲覧ソフトのACCESSの株価が乱高下している。Googleが携帯電話プラットフォーム「Android」を発表して以降、波乱含みの展開に突入。同社株の動向を追った。

 Googleが携帯電話ソフトビジネスに参入するとのうわさは、以前から株式市場にも聞こえていたが、実際の参入発表を受けて、ACCESSの株価は11月6日の取引で値幅制限いっぱいまで売られた。

 株式市場はACCESSにとって「強力なライバルの出現」と受け止めており、ほかにもモバイル端末向けソフト開発のアクロディアがストップ安。その一方でGoogle連合に名を連ねた携帯電話向けJavaソフトのアプリックスはストップ高まで買われていた。

 ACCESSでは「Googleが対象とする顧客層は、ハイエンド品中心の当社と競合するとは考えづらい。影響は限定的」としており、野村証券、日興シティ証券などもACCESS株に対して「過度の悲観は無用」とのコメントを流した。

 しかし、市場の必死の説得も実らず、ACCESSは翌7日も大量の売り注文を浴びて連続ストップ安。5日終値55万円から2営業日で40万円ちょうどまで、実に27%も下落した。

 流れが変わったのは8日。今度は大和総研がリポートを作成。もともとACCESSに対して好意的だった野村証券に対し、大和総研はこれまで投資判断を5段階評価の下から2番目の「4(やや弱気)」とネガティブな姿勢をとっていた。その大和総研が同リポートで投資判断を「4」から「2(やや強気)」へ2階引き上げ、目標株価レンジも従来の27万〜28万円から77万〜78万円へ一気に引き上げた。

 株価は前日までの連続ストップ安で目先の売り需要がある程度出尽くしていたこともあり、マインドが好転。買い先行となり、結局はストップ高まで戻った。大和総研では「Google参入の影響は限定的」とこれまでのアナリスト筋の評価を踏襲したうえで、外注費を中心としたコスト管理の厳格化などを背景に収益好転の兆しがみられると実態面の改善傾向も指摘した。

 ただ、この「大和効果」も長続きはせず、翌週末9日は再びストップ安で取り引きを終えた。Google参入に絡んでさまざまな見方が錯綜したものの、ACCESS株は結局、新興市場の中でもIT系企業が多く上場する東証マザーズ、大証ヘラクレスの両市場全般と連動した動きとなっていた。

 新興市場は9月末から10月末まで、これまで売り込まれてきたうっぷんを晴らすような反騰相場を続けてきた。ACCESS株も東証マザーズの主力株として、9月18日の安値23万2000円から10月23日の高値58万9000円まで約1カ月間で2倍以上の上昇となっていた。しかし、11月に入って3月期決算企業の9月中間決算発表が本格化。そこで足元の業績面の弱さが表面化しており、新興企業への投資マインドは後退気味にある。

 ACCESS、アプリックスはともに今期業績が赤字見通しと、中長期的な成長期待とは裏腹に足元の業績は苦戦が続いている。新興市場全般が勢いを失った今、市場は「あえて買うならmixiやディー・エヌ・エーなど業績面に安心感のある高成長銘柄」とのスタンスをとっており、収益面に不安を抱える両銘柄とも、積極的な買い対象とはなりづらくなっている。これまではボラティリティー(変動率)の高さも魅力となっていたが、ここ数日はそれもネガティブ視され始めているようだ。

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