PCに比べた場合の携帯電話の大きな特徴の1つは、端末によってその仕様が大きく異なることだ。キャリアによってブラウザやアプリが異なるのはもちろんのこと、同じキャリアでも機種によって表示できるデータ量や画像の大きさ、種類などが違う。それぞれに応じたサイトを作る必要があることを考えると、モバイルサービス運営者にとって、対象とする携帯電話端末をどこまで広げるかというのは大きな問題になる。
その判断をするときに大きな助けとなるのが、携帯電話機種のシェアだ。そこでこの連載では毎月1回、どういった端末がどの程度利用されているのかを、モバイルインターネットアクセス実勢データをもとに紹介していく。今回は2回目。
データはビートレンドの携帯電話向けASPサービス群「BeMss」を利用している約600社のモバイルサイトのアクセス実績を利用する。BeMssを利用している企業の業種は金融から小売まで多岐にわたるため、より実勢に近いデータが出せる。
今回は、10月1日から31日までのアクセス実績を分析した。
まずは各キャリアのアクセスシェアを見ていこう。
これまで堅調に数値を伸ばしていたSoftBankが、若干ではあるものの、ポイントダウンとなった。逆に、DoCoMoは前月に比べポイントを上げている。
次にキャリア別に端末ごとの結果を見てみよう。アクセス数の多い端末を上位5つずつ調べてみたところ、次のような結果がでた。
特筆すべき点は、2007年夏モデルが順位を上げてきていること。上位5位へのランクインで先陣をきったのはDoCoMoのSH904i(5月発売)。数値でみる割合ではSoftBankの913SH(7月発売)がキャリア内シェアで最も高い。いずれも、シャープ端末であった。KDDIはカシオ端末が先陣をきっている。3キャリアとも現在の首位端末と同じメーカーの夏モデルが人気を集める結果になった。
DoCoMoは夏モデルのSH904iも含め、シャープ端末の人気が高い。また、3キャリアの上位ランキング内で唯一のスライドデザインであるD903iも順位を上げてきており、スライドデザインが支持を得ていることがうかがえる。夏モデルでは12位にN904i(シェア2.65%)がつけ、ランクをあげてきている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」