デモでは、Photoshop Expressの機能のうち、比較的限られたものしか披露されなかった。最上層のメニューとしては、Quick fix(クイック修正)、Tuning(調整)、Fun(お楽しみ)の3つがあった。
「Fun」オプションには、色の変更がある。Loiacono氏は赤いスポーツカーの色を青、紫、緑に変更して、この機能をデモした。他のオプションとしては、huge(拡大)、black-and-white(白黒)、distort(歪み)、sketch(点描)、tint(濃淡をつける)がある。
「Quick fix」オプションには、切り取り、回転、吹き出物除去、赤目除去、自動修正、シャープがある。「Tuning」オプションには、white balance(ホワイトバランス)、exposure(露光)、highlight(ハイライト)、fill light(フィルライト、光を当てる)、saturation(彩度)、soft focus(ソフトフォーカス)がある。
またLoiacono氏は、Adobeなどの企業がComputational Photography(CP)と呼ぶ技術についても少し言及した。写真術とコンピュータを組み合わせ、どちらか一方のみでは実現できないような機能を実現する技術である。
デジタルカメラにおいては、カメラ自体の内部で何らかの計算がすでに実行されているが、Loiacono氏は、それ以上の機能が今後登場すると述べた。
例えば今日では、被写体にフラッシュで光を当てた写真と自然光の背景で撮った写真という、露光の状態が異なる2枚の写真を組み合わせることが可能である。このような2枚の写真の合成が処理の初期段階で実行されるため、後で写真の現像結果に対して不満が生じることがなくなると同氏は述べた。
Loiacono氏は、「つまり、カメラで2枚の写真を撮影し、カメラ内部で処理し、希望する出力を得ることができるような環境へと移行している」と述べた。
また同氏は、静止画像を単一のパノラマ画像へとつなぎ合わせる様子を示した別のビデオを披露した。アフリカの滝の全体風景を撮影したビデオが、同じ滝に対するワイドなパノラマの画像に変換され、ビデオのそれぞれ別々のフレームから取り出されたにもかかわらず、映像全体を通して水が流れていた。
さらに同氏は、コンピュータが効率的に映像の3次元モデルを作成できるように同時に撮影された複数の画像を処理するAdobeのライトフィールドカメラに対する取り組みについても披露した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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