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サイバード、公開買い付けで株式非公開に--先行投資リスクを排除

永井美智子(編集部) 岩本有平(編集部)2007年10月31日 18時03分
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UPDATE サイバードホールディングスは10月31日、株式の非公開化を目的として、投資会社ロングリーチグループの下でマネジメントバイアウト(MBO)を行うことを明らかにした。

 ロングリーチグループはグループ会社であるLongreach Capital Pertners 1,L.P.、LONGREACH HOLDINGS IRELAND、Longreach GP Commitment L.P.が発行済株式のすべてを保有するCJホールディングスを通じ、サイバードホールディングスの発行済み普通株式および新株予約権の公開買い付けを行う。

 発行済み普通株式の買付額は1株6万円。この価格はジャスダック証券取引所における10月30日の終値5万2900円に13.4%、過去3カ月の終値の平均値に40.8%のプレミアムを加えた額となる。また、サイバードホールディングス代表取締役社長の堀主知ロバート氏はMBO後も同社の代表にとどまるとともに、CJホールディングスに出資し、同社の取締役に就任する。

 同日のサイバードホールディングスの株価は、これまで長期低迷してきたが、この日の終値(非公開化の発表は大引け後)は前日比700円高(1.3%高)の5万3000円だった。直近では、この日のMBOの話を先取るように、9月21日の3万1200円を底に上昇してきた。

 公開買付の期間は11月1日から30営業日となる12月13日までとなっており、自己株式を除く完全希薄後株式総数の3分の2以上の株主が公開買付に応募および賛同した場合、すべての株式を買い取る。

堀主知ロバート氏 サイバードホールディングス代表取締役社長兼グループCEOの堀主知ロバート

 同日に開かれた会見でサイバードホールディングス代表取締役社長兼グループCEOの堀主知ロバートは、今回のMBOについて、「攻めの姿勢」であることを強調する。同社では現在、モバイルを中心にしたコンテンツ事業、そしてコマース事業といった事業を中心にしている。その一方でモバイル広告を中心としたモバイルインターネット市場が急成長期にあることから、大規模な投資を予定している。

 しかしその結果、短期的には業績の成長鈍化、株価の不安定化といったリスクがあり、中長期的な企業価値を向上させるためには短期的な足元の業績に左右されない先行投資が必要と判断したためとしている。

 また、ロングリーチグループと協力することについては、サイバードのモバイル事業に対する理解が深いこと、IT業界や金融業界に関するノウハウを持っていることを挙げ、「数あるファンドの中でも条件がそろうのはロングリーチグループだけだった」(堀氏)とした。

Mark Chiba氏 ロングリーチグループのグループチェアマン兼取締役パートナーのMark Chiba氏

 今後、ロングリーチグループはサイバードホールディングスに対し資金提供や人材紹介なども行っていく。イグジットについて、ロングリーチグループのグループチェアマン兼取締役パートナーのMark Chiba氏は「何年か後に別の会社としてIPOすること」とした上で、「モバイル業界は変化著しい。長期的な保有も含めて柔軟に対応していきたい」と説明した。

 長期的に見ると、サイバードホールディングスの株価は終値ベースで2005年8月1日に39万2000円をつけて以来、2007年9月21日までの2年弱で最高値の約12分の1となる3万1200円まで下げ続けてきた。これについては「株価は複雑な動きをするもの。今の株価がマーケットの評価」(堀氏)、「株価の低下は『株式を公開するべきではない』という市場の判断」(Chiba氏)とそれぞれコメントした。

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