この週末、真に盛りあがったのは、Armadilloが液体酸素エンジンを搭載した「MOD」と呼ばれるコンピュータ制御ロケットを飛行させた数分だった。Armadilloチームは27日、MODの機体を90秒以上飛行させ、垂直方向に50m、水平線上に50m、そして着陸地点にむけてホバリングしながら高度を下げてさらに50m進んだ。なんの不具合も起こらず降下して着陸した。
この偉業に司会者は、「もしJohn(Carmack氏)がDoomをゲーム中なら、次のレベルに進もうとしているというところだ」とジョークを言った。
しかし、Northrop Grumman Lunar Lander Challengeのレベル1の賞金である35万ドルを手にするには、2時間半以内に同じ飛行をもう一度成功させなければならない。27日の2度目の挑戦で、Armadilloの機体は着陸時に倒れてしまった。
このチームは、4度発射を試みては同様の災難に見舞われた。一度はエンジンにヒビが入ったことが原因だろうが、機体から火が出た。主催者側は28日、消防局に連絡せざるを得ず、Armadilloの賞金獲得の夢は煙と消えてしまった。
結局のところ、このフェスティバルは民間の宇宙事業業界を象徴しているように思える。つまり、誰もが最大限の努力と熱意を費やしているにもかかわらず、信頼がおける段階にまではまだ至っていないということだ。
X PRIZE Foundationの設立者でイベントの主催者でもあるPeter Diamandis氏が、27日のオープニングに際して語った言葉がこれを端的に表していた。「これは夢の始まりだ」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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