Twineは初のセマンティックウェブアプリケーションの本流を狙うものだ。TwineをつくったNova Spivackは、彼が「知識ネットワーキング」と呼ぶ新しいアプリケーションのデモをわたしに見せてくれた。わたしは先日行ったインタビューの最後に、彼の「Web 3.0」の定義について尋ねた。これは、彼がブログで使ってきている用語だ。
(当然ではあるが)ウェブにさらなるバージョン番号を付けることには懐疑的な人が多い一方で、Novaの定義は役に立つものだと思った。彼はわたしに、Web 2.0は「10年ほどのこの時期に対して付けられるものであって、技術ではない」と語った。また、これはウェブの各時代の性質を定義するもので、時代を一連の技術で定義しようとするものではないとも言っている。彼の用語の使い方では、Web 2.0=ソーシャルウェブであり、Web 3.0は「知的なウェブ」になる。これは、データが賢くなっていくのにあわせてアプリケーションがより知的になってきていることを意味している。彼がセマンティックウェブのことを指しているのは明らかだった。彼の会社はセマンティックウェブの技術に立脚している。
「Web 4.0」について、それはAI(人工知能)が実現される時期だろうとNovaは話した。
Novaの会社の新しい製品であるTwineはセマンティクスを用いる「知的なウェブ」の製品であり、彼のWeb 3.0の定義が自分たちの製品戦略に沿ったものである点には留意する必要がある。また、バージョン番号を使い続けることには、わたしは賛同していない。ウェブの最初の時代に「ドットコム」という言葉が使われ、次の時代に「Web 2.0」という言葉が使われたように、次の時代(今から2、3年後だろうか)を説明するべき時期が来れば、新しい言葉が生まれてくるはずだ。単に「セマンティックウェブ」と呼ばれる可能性だってある。しかし、わたしはNovaの大局的なウェブの流れに対する見方はいいと思ったし、確かにわたしは、集合知や社会性がWeb 2.0の前面に来たのと同じように、ウェブの次の時代には自動化と知性が前面に出て来るだろうと考えている。これについて、読者はどう思われるだろうか。意見があれば聞かせてほしい(バージョン番号にはあまりこだわらないでほしい。実際にその時代が来たときには、Web 3.0以外の名前で呼ばれている可能性はかなり高いだろうから)。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス