ウェブ解析活用の秘訣はビジネスゴール設定とKPIにあり - (page 2)

大山忍(オムニチュア)2007年10月29日 12時41分
  • 一覧
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 次に、マイクロコンバージョン別のKPIをいくつかご紹介しよう。マイクロコンバージョンとは、訪問者がウェブサイトに流入する時点から、ゴールに到達するまでのプロセスを、小さなコンバージョンステップに分けることを言う。

071026_omniture2.gif

 サイトタイプ別KPIが、ウェブサイト全体のゴールに対する指標なのに対し、マイクロコンバージョン別KPIはゴールに到達するまでのプロセスの中に小さなゴールを設け、それぞれのゴールに対して分析・最適化を行うことにより、最終的なゴールへのコンバージョンを最大化することができる。

 例えば、eコマースで見てみると、大きい単位では「流入(キャンペーン)」「ページ」「ショッピングカート」といったマイクロコンバージョンに分けることができる。「ページ」をもう少し小さい単位に分けると、「サイト内キャンペーン(特集ページ)」「サイト内検索」「商品分類カテゴリ」などに分けることができる。

 eコマースのゴールは、売上を上げるということであり、流入段階でのゴールは、より広告投資対効果(ROAS)の高い流入施策を行うことであるので、この段階でのKPIは流入元(バナー広告や、メール、検索連動型広告の各キーワードetc.)ごとの1訪問(visit)あたりの売上(計算式:売上÷訪問)を活用するのが効果的だ。検索連動型のキーワード別では、この1訪問あたりの売上は、入札上限額としてみることもできる。

 「ショッピングカート」段階でのゴールは、ショッピングカートに商品を投入し、購入手続きを開始した訪問者が、購入手続きの途中で離脱することを防ぐことと考えられるので、購入手続きコンバージョン率(計算式:購入回数÷購入手続き開始数×100)をKPIとして活用できる。

 多くの企業では、キャンペーンは広告担当、ページは制作担当、ショッピングカートは技術部門などと複数の部門に渡って分業化されていることが多い。このように部門横断型でウェブ解析をする場合でも、ウェブサイト全体(あるいは会社として)のゴールは共有しつつ、それぞれの仕事に対するゴールを数値化するのに、マイクロコンバージョン別KPIは多いに役にたつ。

 マイクロコンバージョンの分け方にはいろいろなパターンが考えられるのだが、紙面が限られている為ここで多くをお伝えできないのは残念だ。弊社が提唱しているパターンのひとつに、「エンゲージメントファネル」というものがあり、こちらのレポートは無料でダウンロードできるので、興味のある方はこちらもご参照いただければと思う。

 ・http://www.omniture.co.jp/resources/whitepapers

##

 最後に、KPIの話をさせていただくと、よく業種/業界ごとの平均は何ですか?という質問を受ける。そこで私は必ず、KPIは平均と比べるのが重要なのではなく、自社の現在値から改善をすることが重要ですと、お答えしている。

 例えば、ショッピングカートの購入プロセスにおけるコンバージョン率が、平均よりも高かったとする。であれば、ショッピングカートの購入プロセスは改善しなくて良いのかといえば、そうではない。規模の大きいeコマースサイトともなれば、たった1%のコンバージョン率の改善が、億単位での収益改善につながることもあるのに、平均以上だからと言って改善をしないのはナンセンスだ。

 また、購入のコンバージョン率の算出方法ひとつをとっても、購入回数を訪問数(visit)で割るのか、あるいは日別ユニーク訪問者数、月別ユニーク訪問者数で割るのかで数値は異なる。また、平日と週末、広告キャンペーンの有無によっても数値は異なる。

 KPIとは、自社ウェブサイトの現状を把握し、ビジネスゴールの達成度の継続的な改善を行うために必要な指標であるということをご理解いただければ、幸いに思う。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]