以下はGartnerが作成した情報通信業界が抱える課題の一覧と、同社が各課題を挙げた理由の説明だ。
- グリーンIT(環境にやさしいIT):2007年の最重要課題として挙がったのはグリーンITの重視だ。そして、このグリーンITの動きは2008年に加速、拡大する。
- ユニファイドコミュニケーション:構内交換機(PBX)を導入している企業、団体の2割は、すでにIP電話に移行しており、8割以上がすでに何らかのIP電話を試験的に導入している。
- ビジネスプロセスモデリング:最上位のプロセスサービスは、さまざまな役割分担の人々が集まって定義する必要がある。定義に参加すべき人たちとしてはエンタープライズアーキテクト、シニアデベロッパー、プロセス設計者、プロセスアナリストなどが挙げられる。
- メタデータ管理:顧客データの統合、製品データの統合、製品情報管理を行っている企業は、少なくとも2010年までに、これらの取り組みと、全体的な企業情報管理戦略との関係を整理することになる。
- 仮想化2.0:仮想化技術により、ITリソース利用の改善や、要求や負荷の変化への適応に必要な柔軟性の向上が可能だ。
- マッシュアップとコンポジットアプリケーション:2010年までにウェブマッシュアップが企業向けコンポジットアプリケーションの作成方法の主流となるだろう。
- ウェブプラットフォームとウェブ指向型アーキテクチャ:サービスとしてのソフトウェア(SaaS)がより多くの市場で現実的な選択肢になりつつある。そこで、企業は2008〜2010年の間にサービスベースのデリバリが価値を提供する分野を見極めなくてはならない。
- コンピューティングファブリック:コンピューティングファブリックは、今日の中間段階(であるブレードサーバ)を超えたサーバ設計の進化形だ。
- リアルワールドウェブ(Real-World Web):リアルワールドウェブとは、ウェブの情報が、現実世界の特定の位置、活動、状況に適用される場所を指す。これは、仮想世界と同様に、ユーザーが直面する現実を(置き換えるのではなく)増強することを目的としている。
- ソーシャルソフトウェア:企業向けのWeb 2.0環境は、持続的なプロダクトイノベーションや、新興企業、大手ベンダー、従来のコラボレーションベンダーなどの新規参入にともない、少なくとも2010年までに大きな変化に見舞われる。