アイピーモバイル、経営陣による株式買い取りでモバイル事業に自主参入へ

永井美智子(編集部)2007年09月19日 19時05分
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UPDATE モバイル通信業界への参入を目指すアイピーモバイルは、親会社が二転三転した結果、経営陣による自社株買い取りという形に落ち着くことになった。11月までにサービスを開始しないと総務省に免許を返上しないといけないため、残された時間はあまりない。

 アイピーモバイルは9月19日、筆頭株主の米NextWave Wirelessが、保有するアイピーモバイル株をすべて森トラストに譲渡したと発表した。森トラストはこれを認めた上で、アイピーモバイル株をすべて経営陣に譲渡することで合意したと発表している。

 NextWave Wirelessは8月8日に森トラストからアイピーモバイル株を買収していたが、この時の条件として一定期限内であれば買収額と同じ金額で森トラストに株式を譲渡できるオプション条項を設けていた。NextWave Wirelessはこのオプションを行使し、アイピーモバイル株を売却した。

 これを受けて森トラストは、元代表取締役社長で、9月18日付で取締役会長に就任した杉村五男氏らに保有するアイピーモバイル株をすべて売却することにした。「もともとアイピーモバイルの株式を買収したときには、技術力のあるパートナー企業を探すのが役割だった。当社は通信会社でもなく、今後の事業展開に自信が持てないため免許を返上しないといけないという見解をアイピーモバイル側に伝えたところ、『2〜3社有力なスポンサーがいるので自分たちで株式を買い取って事業化したい』という申し出を受けたため、株式を譲渡することにした」と森トラストでは説明している。

 アイピーモバイルは18日付で経営体制を変更しており、代表取締役社長には取締役であった竹内一斉氏が就任している。

 アイピーモバイルはTD-CDMAという既存の携帯電話事業者とは異なる方式で高速モバイル通信サービスを展開しようとしている。2006年11月に免許が交付されており、1年以内にサービスを開始しないと免許を返上しなければならない。

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