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楽天を陰で支えた“アニキ”が語る、「強い組織構築術」の真髄(第2回:吉田敬) - (page 3)

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 社員に「達成の意識」を持たせることにも注力をしました。目標を達成できた人は達成することへの満足で自信がつきますよね。そうすると多少お客様に何か言われてもブレなくなります。自分に自信を持つことが強い営業部隊を作る基本ではないでしょうか。達成するというのは、自己実現ですから。

 リクルートで受けたこの教育を楽天にも浸透させて行くこと、そして従業員出身の役員として従業員の満足度を高めることも重要だと思っていました。

 もう一つリクルートから持ち込んだものがあります。あそこは、社員にスポットをあてて何でも「お祭り騒ぎ」にするのが上手なんですよ。これは、楽天でも導入して社内報「楽がき」の発行もこの考え方から生まれました。

悩むより、ひたすら仕事をし続けろ

--辛い時期、事業がうまく行かない時期が合ったと思います。そんな時、吉田さん自身のモチベーションをどのように維持していったのですか?

 辛い時期は山ほどありましたね。楽天市場、次に開発本部、そしてプロ野球への参入。どこも当初は大きな課題を抱えていましたが、そこを軌道に乗せてほしいと指名されることに対しては、落ち込むというよりは、むしろ男気を見せたいと思うタイプですね、僕は。まぁ、三木谷さんもそこらへんうまく僕を活用できたんじゃないでしょうか。さすがに僕みたいなタイプはベンチャーでも珍しいと思うので。

 それに、次から次へ違う競技を行う「10種競技」では、前の失敗を引きずっていては試合になりません。その影響もあるでしょうね。「最初はうまく行かなくてもやればできる」というのが感覚的にありますから。

 ですから、ひたすら仕事をし続けることでさまざまな困難を乗り越えていったというのが実際のところですよね。ただ、楽天は僕の会社じゃなくて三木谷さんの会社だということを辞める頃には改めて認識しましたから、今となっては、もう1回それをやれと言われたらちょっとキツイですけど(笑)

--2007年に楽天を辞められ、周囲の方々と「ニートルズ」を結成されましたが(笑)、辞めた理由とそしてこれからのプランについて教えて下さい!

 リクルートを辞めた理由もそうでしたが、仕組みの整った大企業よりは、未整備のベンチャー企業に入り、仕組みを整えて大企業に変化させてあげる仕事の方がより興味がわきます。

 また、徐々に楽天のOBがリクルート同様にベンチャー企業を立ち上げるようになってきました。今後は、そういった人に対して経営的な視点から、また資金面から応援していきたいと思っています。ニートルズはそのために結成しました(笑)。

 ただ、僕はプロデューサーでありエンジニアですから、投資やコンサルティング等の間接的な事業への取り組みよりも、自らが直接サービスを作り、運営する方がエキサイティングだと思います。昔切手好きが興じて作ったキッテコムというサイトの改善もしたいし、ITを通じた障害者福祉等により世の中への恩返しもしたいと思います。

画像の説明 祖父母からパンダのぬいぐるみをもらって以来のパンダ好き。ちなみに、現在の社名はピーアンドエー(P and A)

 加えて、世界の絶滅危機動物の保護にも取り組んでいきたいと考えています。これは病弱だった幼少期に一人で入院していた時に、祖父母からもらったパンダのぬいぐるみで寂しさを紛らわせていた事から僕が持っている、大好きなパンダを守りたいという強い思いに発するものです。パンダに関わるサービスを提供し、利益の一部を寄付する事を考えています。

--では最後に、吉田さんのプライベートなことについて質問させて下さい。まず、好きな歴史上の人物と言えば誰が思い浮かびますか?

 歴史は大好きで、特に影のある武将になぜか惹かれます。例えば、真田幸村、楠木正成、明智光秀、そして源義経。ナンバ―2として力を発揮したけど、最後は非業の死を遂げてしまうような人達です。

 余談ですが、最近NHKの水曜大河ドラマのDVD「真田太平記」を思わず買ってしまいました。これ最高です!

--僕も日本史大好きなんですよ!そうすると、好きな本はやはり歴史小説ですか?

画像の説明 NHKの水曜大河ドラマのDVD「真田太平記」

 「諸葛孔明の組織改革―「三国志」に学ぶリストラ 」とかは面白かったですね。楽天で人事を考えるときに何度も読み返しました。また、クラウゼビッツの「戦争論」関係の本は、2001年に楽天市場事業を立て直した時に色々あたって刺激をうけましたね。

 ただ、歴史も好きなんですが、最近は地理・地政学にも関心があります。今からでも勉強したいと考えています。

 もし、真田太平記がお好きでしたら貸しましょうか?

--えー!マジっすか!大好きなんですよ、真田太平記!

 やはり(笑)。じゃあ、あげませんが貸しますよ。ちょっと重いですけどね。

Venture BEAT Project
こだまん(児玉 務)

1997年日本アイ・ビー・エム入社。ベンチャー企業との協業、インターネットプロバイダー市場のマーケティングを経て、2000年よりナスダック・ジャパンに出向し、関東のIT企業および関西地区を担当。帰任後は、IBM Venture Capital Groupの設立メンバーとして参画し、その後退職し米国へ留学。パブリックラジオ局(KPFA)での番組放送の経験を得て帰国後の現在は、「“声”で人々を元気にする」をモットーにラジオDJ、イベント司会、ポッドキャスティングの分野で活動中。「Venture BEAT Project」プランニングメンバー。好きな言葉は「アドベンチャー」。

ブログ:「Edokko in San Francisco 2007

趣味:タップダンス、ビリヤード、会話、旅、スペイン語

特技:アメリカンフットボール、陸上競技100m

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