マイクロソフトが要求、AutoPatcherのダウンロードページ閉鎖

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:中村智恵子、小林理子2007年08月31日 10時11分
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 Windows上で作動するソフトウェアにMicrosoftのパッチやその他のアップデートを配信して4年の歴史をもつプロジェクト「AutoPatcher」が、Microsoftからの要求によってダウンロードサービスを停止した。

 「本日われわれは、ダウンロードページをただちに閉鎖するよう求めたMicrosoftからの電子メールを受け取った。これはAutoPatcherの歴史に幕が閉じることを意味している。納得できないことは多々あるが、われわれにできることはほとんどない(中略)われわれはダウンロードページを閉鎖した」と、プロジェクトマネージャーのAntonis Kaladis氏は、8月29日(現地時間)付けで記している

 AutoPatcherにはさまざまな使用方法があった。たとえば、ブロードバンド回線が限られているユーザーはまずパッチをダウンロードしてから、複数のコンピュータにインストールすることができたし、新しいマシンをセッティングする場合なら、ユーザーはネットワークのセキュリティリスクにコンピュータをさらすことなくセキュリティアップデートを適用できた。AutoPatcherを使えば、Sun MicrosystemsのJavaといったサードパーティソフトウェアでのアップデート処理も可能だった。

 Microsoftは修正プログラム、セキュリティパッチ、サービスパックなどの補足ソフトウェアを他者が配信することを「やめるように説得して」いると語り、またそうした行為は同社の著作権を侵害するものだとの見解を明らかにしている。「われわれの顧客の安全とセキュリティへの懸念からこのポリシーを掲げている。つまりわれわれが保証できるのはMicrosoftのウェブサイトからダウンロードできるコンテンツのみだ。われわれは本日早くにAutoPatcherに連絡し、Microsoftの知的財産を再配信することをやめるように要求した」と同社は声明に記している。

 AutoPatcher公式フォーラムをホストするニュースおよびディスカッションサイトのNeowin.netに掲載された同サイトの共同創設者Steven Parker氏の投稿には、Microsoftは自社のソフトウェアアップデートの単独配信社になることを望んでいると記されている。Microsoftの法務部はParker氏にMicrosoftの抗議内容を伝え、NeowinがAutoPatcherとの関係を絶つよう求めてきた。

 「Microsoftの法務関係者から今朝連絡があり、NeowinでAutoPatcherを支援することはもはや許されないと告げられた。Microsoftは自社のサーバーからダウンロードできるアップデートのみを許可するという」と、Parker氏は述べている。

 今の時点で行動を起こしたのは、AutoPatcherに関するサイトの存在を知ったのが今だからだというのが、Microsoftの主張だった。「Microsoftとしては、われわれのポリシーを侵害しているという事実を発見ししだい、その相手と連絡をとるようにしている」とMicrosoftは言う。

 しかし、Microsoftには十分すぎる時間があったはずだ。

 AutoPatcherとそのダウンロードネットワークの「ミラー」サイトは4年間にわたって運営されており、同プロジェクトのFAQページでは合法だと説明されていた。「AutoPatcherプロジェクトは2003年の発足以来活動しており、Microsoftとの問題はひとかけらもない」と記されている。「Kaladis氏はかつてMicrosoftの従業員と話したこともあるし、どうやらMicrosoftはわれわれのことを知っているが、われわれのしていることには興味がないらしい」と説明している。

 Windowsのバージョンが正規のものかを確認する、Microsoftの海賊版撲滅プログラム「Windows Genuine Advantage(WGA)」はどうやら関係ないらしいと、Parker氏は述べる。WGA認証は一部のソフトウェアアップデートをインストールするために必要となる。

 「WGAが何か関係しているのかMicrosoftの法務関係者に尋ねたところ、それは本件には関係ないと断言していた。Microsoftの懸念は、正当なMicrosoftアップデートとともに、悪意あるコードが再配信されかねない危険性のほうにかかわるものだった」とParker氏は記している。

 また現在、「Windows Vista」以前のWindows版における「Windows Update」サービスには、Microsoftの「Internet Explorer」のライバルとなるオープンソースのウェブブラウザ「Firefox」を使ってもアクセスできると法務関係者はParker氏に語った。しかしフォーラムへの投稿で、これができなかったという書き込みが複数ある。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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