産業技術総合研究所(産総研)と、ソニー、富士通、三菱重工業の3社が中心となって設立したネットワークロボットの普及推進団体「ロボットサービスイニシアチブ」(RSi、東京都港区)は29日、それぞれのロボット間ネットワークプロトコル(接続規格)の相互接続を図ることで合意したと発表した。
産総研では、ロボットを構成する機能要素の部品化に注目し、国際的なソフトウエア標準化団体の「オブジェクト・マネジメント・グループ(OMG)」で、ソフトの開発を進めてきた。一方のRSiは、2004年の設立以来、通信ネットワークを活用したパーソナルロボットを家庭や職場に普及させるため、各種サービスを共通で受けられるプロトコル仕様を策定してきた。
今回両者は、それぞれのプロトコル仕様に基づいて、ソフトやサービスの相互接続を進め、人と共生するタイプのロボットを広くカバーできるプロトコルスイート(接続規格の集合)の開発を目指す。
具体的サービスの実例として、産総研のリアルタイム・ミドルウエア上から、RSiが提供する「お天気情報サービス」の情報を取得するプロトコル部品を開発。これにより、天気情報に応じて、エアコンなどのさまざまな機器を制御したり、利用者のニーズに応じて文字や画像、音声などで情報を提供したりすることが可能になる。
9月13〜15日に千葉工業大学で開かれる第25回日本ロボット学会学術講演会で実装方法などを発表。11月28日から東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される国際ロボット展で、相互運用性を確認するための実証デモを行う。
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