SBIホールディングスおよびザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクは8月27日、両社の折半出資会社が運営する私設取引市場(PTS)を同日から開業することを改めて表明するとともに、協力するネット証券5社に株式の一部を譲渡すると発表した。公共性の確保が重要となるPTS運営において、資本関係を結ぶことで各社との協調体制を構築したい考え。
譲渡するのは夜間PTS市場「ジャパンネクストPTS」を運営するSBIジャパンネクスト証券の株式。これまで、SBIホールディングスとザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクがぞれぞれ50%ずつ所有していたが、開業に伴う協調体制構築が必要なことから、同PTSへの参加を表明している楽天証券、オリックス証券、GMOインターネット証券とも資本関係を結んだ。
具体的には、株式を保有する2社がそれぞれSBIイー・トレード証券、楽天証券、オリックス証券、GMOインターネット証券、SBI証券に2.5%ずつの株式を譲渡することで、各社は1億円でSBIジャパンネクスト証券の株式5%を取得。SBIホールディングスとザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの保有株式はそれぞれ、37.5%となる。
ジャパンネクストPTSは開業日にゴールドマン・サックス証券とSBIイー・トレード証券が、9月7日からGMOインターネット証券が取引を開始する。楽天証券とオリックス証券は2008年3月までをメドに取引を開始する見通し。
会見の席でSBIホールディングス代表取締役執行役員CEOの北尾吉孝氏は、ジャパンネクストPTSの高性能システムと低コスト運営体制、投資家を多数抱える有力各社の参加で流動性が確保できる見通しであることを強調し、「すでに数社(証券会社)から取引および資本参加したいという声はいただいている。早期に昼間の取引を開始し、将来的には取引所の免許申請も行う」と話した。
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