急成長中の太陽光発電市場において、薄膜技術を用いた太陽電池の比率は2015年には3分の1になると調査会社のNanoMarketsは予想している。
NanoMarketsは米国時か案8月6日に発表した調査レポートで、薄膜太陽電池市場の急速な立ち上がりを予想、市場は2007年の10億ドルから、2015年には72億に増加するだろうという。
薄膜太陽電池は結晶シリコンウエハを利用しており、レポート執筆者はこれまでの太陽電池と比較した利点をいくつか挙げている。
薄膜太陽電池の素材はさまざまで、接着基面も限定されない。つまり、製造メーカーは発電する壁、屋根、さらには窓を製造できる。
光を電気に変えるこれまでの太陽電池は製造コストがかかったが、薄膜太陽電池の薄膜製造プロセスは製造コストも低いという。
このような長所を持つ薄膜太陽電池だが、欠点もある。太陽電池情報に特化したウェブサイト、SolarBuzzによると、薄膜太陽電池の効率は従来の太陽電池より低く、素材の中には時間が経過すると劣化するものもあるという。
薄膜太陽電池の市場シェアは現在1桁台--約5%--で、その多くが消費電力が低い消費者家電などニッチ市場で利用されている。
NanoMarketsによると、有機素材を利用した太陽電池は、現在のプロセスよりも環境にやさしいという。同社は、有機素材の太陽電池の出荷量は2015年には500メガワットになると予想している。
参考までに、SolarBuzzは2006年に設置された太陽電池は1744メガワットとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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