リンクスインターナショナルでは秋葉原に、自作向けPCパーツを専門とする米Antec社のショールーム「Antecショールーム」を8月10日付けでオープンする。1986年に設立された米Antec社は、PCケースや電源ユニットなど高品位な自作向けパーツを提供しているリーディングカンパニーだ。オープンに先駆けて、同ショールーム内で8月8日に開催された記者説明会の様子をレポートする。
記者説明会の冒頭で、2006年2月よりAntecの正規代理店として活動しているリンクスインターナショナル 代表取締役の川島 義之氏は「今年上半期の販売実績は昨年と比べて7倍以上で、国内のPCケースにおいてトップシェアを獲得している」と、日本国内におけるAntecの高実績を語った。実際に、数多くの販売店やショップブランドにもAntecのPCケースが採用されている。また、川島氏は「このショールームでは単純に商品を展示するだけでなく、メーカーと代理店が一体となって販売店やメディア、一般ユーザー様と情報を共有し、トータルサポートできるAntecの情報発信拠点を目指したい」とし、Antecの更なるマーケットシェア拡大および、自作PC市場の活性化につなげる狙いがある。
AntecのSenior Vice Presidentであるスコット・リチャーズ(Scott Richards)氏は、「日本において、数年前までAntecの知名度は限られたものだった。しかし業界初のショールームをオープンできたことは記念すべきこと。日本市場における成長と成功の証だと確信している」と、喜びの声を語った。現在、市場内ではデスクトップPCの売り上げが減少傾向にあると言われている。そんな中で自作PCやゲーム用PC、BTO市場が成長を続けている点について、スコット・リチャーズ氏は「ハイパフォーマンスと長期にわたるフレキシビリティを確保するにはPCのカスタマイズが最適だ、ということを多くのユーザーが理解し始めている」と分析する。
会場内にはAntecのPresidentであるアンドリュー・リー(Andrew Lee)氏の姿もあり、このショールームに対する同社の強い意気込みが感じられた。Antecではリンクスインターナショナルとのパートナーシップにより、日本においてPCケース製品と同様の成功と高い評価を、電源ユニット製品でも確立していきたいという。また、今年後半には市場をリードする製品を多数投入し、2008年に向けて更なる成長を目指す予定だ。
Antecショールームには「P182」や「Nine Hundred」などの現行製品だけでなく、「Twelve Hundred」や「miniP180」といった未発表製品がズラリと並んでおり、まさに自作PCユーザー垂涎の眺め。加えて、同社のPCケースを採用した大手PCパーツ専門店各社のBTOホワイトボックスモデルも展示されている。ただし、BTOホワイトボックスモデルに関しては未発売の製品も含まれているという。
さらに注目は、自作PCを中心としたテクニカルライターとして知られる高橋敏也氏がP182をベースに制作した「徹底的なP182改造水冷マシン(非売品)」が展示されている点だ。このマシンはペルチェ内蔵のCPU水冷ヘッド、デュアル使用の2連ラジエータなどにより、インテルのCore 2 Quad Q6700 2.66GHzを3.2GHzまでオーバークロック、安定動作に成功している。結露でのトラブルが出ないようにマザーボードの裏面とCPUソケット周辺をアクリルラッカーでコーティングしているほか、CPUと同じくビデオカードにも水冷方式が採用されている。会場でコメントした高橋氏によると、「予想以上にCPU部分の温度が下がり、現在は−18度程度で動作している」という。
なお、展示されている水冷マシンの仕様は徐々に更新される予定もあるという。高橋氏は「4.0GHzは難しいかもしれないが、3.6GHz程度までは近いうちにチャレンジしていきたい」と語った。
Antecショールームは末広町駅から徒歩0分、4番出口の正面にある。営業時間は11:00〜18:00で、毎週水曜日が定休日となっている。
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