「Google News」が今週、興味深い機能を搭載してくる。ここでの「興味深い」は「非常に特異な」という意味だ。米国版Google Newsでは、掲載される記事に何らかの形で関係していることを前提に、その記事に対するコメントを書き込めるようになる。この手続きは万人用ではなく、実際、かなり長い検証手続きが必要になっている。コメントと身分を証明するための情報を専用のGoogleメールアドレスに送信すると、ドメイン名による本人確認が行われ、Googleのスタッフが電子メールで追跡調査を行う。この審査に合格するとコメントが記事と一緒に表示される仕組みだ。
Google BlogoscopedのPhilipp Lenssen氏がこれらのコメントのサンプルをネットから2つ探してきた(1、2)。これらは、本名と肩書き付きで記事の下に表示される。
これは果たしてうまくいくのだろうか?Yahooが各記事専用の掲示板で同じような機能を試したが、スパムや内容と関係のない話題が膨大な量に達し、2006年後半にはこれを中止してしまった。2007年はじめには復活計画もあったが、この機能は今も消えたままだ。Googleのアプローチはほぼ正反対で、コメントを専門家だけに絞り込んでいる。
疑問なのは、編集判断が下せるかどうか、そして大量の受信メールに対処できるかどうかにかかわらず、だれがGoogle側でモデレーターをしていくかの一点だ。また、修正やコメントについて、記事の発信元ではなく、まずGoogleにコンタクトをとることが記事を充実させる上で本当に最適なのかどうかも疑問だ。Googleはコンテンツとリンクしているかもしれないが、システムをあまりに閉じたものにしておくと、真実が見えてこなくなる可能性がある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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